植物公園西側を南北に走る道は拡幅工事が行なわれていて、日ごとに周囲の様子が変わります。
今日、御塔坂下のあたりを歩いてみると、以前は畑だったところが駐車場になっていました。生垣が取り払われ、隅にあったロウバイの木だけが残っています。春の初め――というか、まだ冬が終わらない頃に花をつけて清々しい匂いを放つ木なので、所有者も伐りとるのは忍びなかったのでしょうね。
枝を見ると、小さなイチジクのような実(偽果というそうです)がいくつもついています。まだ緑色をしているのは今年の実で、茶色く干からびているのは去年の実のようです。
申し訳ないと思いながらも、昨年の茶色い偽果をひとつ失敬し、中を覗いてみました。
種子はちょうどゴキブリの卵のような形と大きさで、3つ入っていました。これ、芽が出るのでしょうか? 試してみようかな。
〈遊歩人〉6月号が発行されました。書評欄で、〈文藝〉別冊『総特集・半村良』(河出書房新社)、マイケル・ジーレンジガー『ひきこもりの国』(河野純治訳、光文社)、J・ストーズ・ホール『ナノフューチャー』(斉藤隆央訳、紀伊國屋書店)を取り上げています。『ひきこもりの国』は、内田樹『下流志向』(講談社)と比較してみました。