昨夜のNHKテレビ「プロフェッショナル――森に生きる、山に教わる~森林再生人・湯浅勲~」に感動。実に素晴らしい人が――本物の英雄が、ここにいるんだと思わずにはいられませんでした。
湯浅さんは京都府日吉町の森林組合の職員。22年前、35歳の時に都会での仕事を捨てて、郷里の山で働き始めたそうです。
しかし、当時、山は荒れ、手入れをしようにも経費がかさんでやろうという人がいない。職場の士気も低迷していた。
そんな状況のもと、彼は頭を働かせ、人のやる気を引き出し、失敗を重ねながら、森林再生の方途を編み出してきた。そして今では森林再生の神様ということで、全国から教えを乞う人が絶えないという。
自然を見極め、あるものを活かし、人も山も大事にする――そんな湯浅さんの姿勢がビンビンと伝わって来て、「凄い!」と何度も叫んでしまいました。
決してカリスマではないんです。「痛い目に遭って、学んできました」と言い、他人に自分の考えを押し付けるのではなく、その人の心が動くのをじっと待つ。
こんな人が日本の政治に1人でもいればなあ……と思わずにはいられませんでした。
実は、私の田舎にも植林された山があります。ほったらかしです。何とかしなくてはと思いつつ、そのすべすらわからない状態です。湯浅さんのやり方を見て、いつか、何とかできるかもしれないと思うようになりました。
個人的に嬉しかったのは、湯浅さんの使っているウェストポーチが私のものとそっくりだったこと。ウフフ……プロの使うウェストポーチだぜ、とニンマリしました。
〈ナンクロメイト〉3月号が発売になりました。担当している新刊紹介欄で次の3冊を取り上げています――
- とり・みき『ロボ道楽の逆襲』(イースト・プレス)
- 飯野文彦『「超」怖い物語 黒い本2』(竹書房文庫)
- 浅暮三文『ぽんこつ物語』(光文社)