読書をしながら、「動物」についてぼんやりと考えていました。
「動物」とは何か?
「動く生きもの」だと、直感的に思います。まあ、例外がないわけではないでしょうが、運動能力をもつのが「動物」で、これに対抗する概念が「植物」。
「動物」と対比するなら「静物」となりそうですが、西洋の「アニマル」「プラント」を移植したのだから、文句をいってもしょうがない。
では、なぜ「動物」は動くのか?
長く生きてきて、この問いに到達したのは、たぶん今日が初めてだと思います。
で、すぐに思いついた答が「餌をとるため」。これでいいのかな。
動物は自分では栄養を作れないので、外部からエネルギーとなる有機物を取り込まなければならない。具体的にいえば、他の生きもの、もしくは、生きもののなれの果てを摂取しなければならない。
植物が動かなくてすむのは、自分で栄養を生み出すことができるから。あるいは、栄養のもととなるものに付着しているから。
あと必要な、日光と空気、それに水は、その場で調達できるのでしょう。できなかったら、即、死ぬ(枯れる)しかない。
いずれにせよ、動かない植物がつくりだす有機物が、まわりまわってすべての動物を生かしてくれているのだ。
植物なしに地球上の動物は生きてゆけないことはわかっていましたが、そのことと、動物が「動く」こととを結び付けて考えたのは、これが初めてでした。
67年近く生きてきて、うかつなことであった。もしかしたら自分はバカではないかと思いました。