庭のモチノキの剪定をしています。その前はカナメモチの剪定。
どちらも高さは4メートルぐらいでしょうか。2階の窓あたりに届く高さ。
そのてっぺんに上って枝を切るのが気持ちいいんですよねぇ。大変だけど。この感覚をどう言えばいいんだろう?
何かを独占している気分?
もちろん、ものを独占するのではない。空間的な位置の問題。
自分ひとりが特別な場所にいて、周囲すべてを独占しているような。
こういう気持ちの良さを味わうと、木登りというジャンルについて思いを巡らせてしまいます。
小説でいえば、イタロ・カルヴィーノ『木のぼり男爵』、イーデス・ハンソン『花の木登り協会』がすぐに思い浮かびます。上田早夕里さんの『薫香のカナピウム』も木登り小説に数えてもいいはず。
ロバート・F・ヤングにも巨大な木に登る短編がありましたね。「妖精の棲む樹」でいいのかな。
映画ではこの手のものはないんでしょうか。ちょっと思い当たりませんが、木登りの爽快さと孤独感をテーマにすれば面白いものが出来そうな気がします。
ともあれ。木のてっぺんは気持ちがいい。剪定仕事のいちばんの醍醐味かもしれません。