このところNHKの朝ドラを観るようになり、今は「スカーレット」と「おしん」の2本を月~土で観ています。変われば変わるものだと、自分にあきれたり。
昔はテレビドラマなんか、よほどのこと(クドカンのシナリオとか)がない限り、観る気がしませんでした。「電気紙芝居」という感じが消えず、カット割りも演出もセリフもナレーションも好きではなかった。
なぜ、観るようになったのか。
いや、その話はまたにしましょう。今日は「スカーレット」に何度も登場する五右衛門風呂の釜焚きについて。
小さい頃、家の風呂を沸かすのは私の担当でした。
たぶん、小学校に入った頃から、中学入学までの間だったと思うのですが、毎晩、毎晩、私は風呂を沸かしました。
家族が野良仕事から帰って来る頃には、沸いていなければならないので、あまり遊びほうけていると、間に合わなくなります。遊びに夢中で遅くなり、必死の思いで帰宅するのもしょっちゅうでした。その時の、懸命な気持ちが、今でも、たまに蘇るのです。
遅くなってしまった、まずいぞ、早く早く帰らなければ!
よく学校のテストのことを夢に見るという人がいますが、私にとっては、こちらの方が切実だったのか、試験よりも風呂焚きの思い出の方があせった気分になります。もう60年も経つんですけどねえ。