惑星ダルの日常(goo版)

(森下一仁の近況です。タイトルをはじめ、ほとんどの写真は交差法で立体視できます)

破壊された顔の所有者

2015-06-15 21:24:08 | 演芸

 暑かった。最高気温 30.4℃(隣町アメダス)。
 扇風機をブンブン回して仕事してました。電気を喰いますが、我が家のソーラーパネルで発電したものなので何となく気が楽。地球温暖化には抵抗したい。

 夕食後の演芸タイムは新作落語。四代目柳亭痴楽師匠の「痴楽つづり方狂室・恋愛編」。
 スタジオ録音盤で、七五調の「つづり方」10編が入っています。

 これもラジオで聴いて大喜びしてました。
 家の人に「聞かなかった?」と訊くと、「聞かない」。
 逆に「そんなものを喜んでたなんて変な子どもだったのね」と言われました。
 言葉遊びの楽しさを教えてもらう、良い勉強だったと思うんだけどなあ。

 「恋の山手線」が有名ですね。「ニッポリ笑ったあのえくぼ、タバタを売っても命懸け」と、内回りで駅名を読み込んでゆきます。新しく西日暮里駅ができると、きちんと改訂していたのは立派。このつづり方に限らず、どれも時代の変化に応じて手直ししていたといいます。星新一先生のような落語家さんだったのですね。

 高座では開口一番、「破壊された顔の所有者」と言ってました。確かに、ダイナミックな造作の顔でしたね。それでいて「柳亭痴楽はイイ男、鶴田浩二や錦之助、あれよりずっとイイ男」なんてやってました。交通事故で亡くなった爆笑王・三遊亭歌笑の盟友で、こうしたネタは彼の影響のもとにあるようです。

 飼い犬ばかり可愛がるので、弟子の小痴楽(後の春風亭梅橋)が、
 「犬と弟子の私とどっちが大事なんです?」
 と言ったところ、
 「馬鹿野郎、そんな事ぁ当たり前(めえ)だ、犬の方が大事にきまってらぁ。犬は俺が好きで飼ってるが、お前は手前ェで勝手に来ただけだ」
 と答えた、と談志師匠が書き残しています(『談志楽屋噺』白夜書房、1987)。


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