午後、都心の日本橋三越まで足を伸ばして「第62回日本伝統工芸展」。
まさに眼福。伝統工芸の新作逸品が、これでもこれでもかといわんばかりに並んでいます。ひとつひとつがそれぞれに面白く、美しい。日本の工芸、すごいなぁ。
ひとつだけ、といわれればこの桐塑彩色「目覚めの刻」でしょうか。伸びやかなフォルムがもつ心地よさはなんともいえません。人生の極意を形にしているかのよう。
形があり、質感があり、模様があり、色がある。そのすべてがあいまって心をゆさぶったり、どこかへつれて行ったり。
人間が美を感じるとは、どういうことなんでしょうね。
〈小説推理〉11月号が発売になりました。担当しているSFレビューで以下の作品を取り上げています――
- トマス・スウェターリッチ『明日と明日』(日暮雅通訳、ハヤカワ文庫SF)
- ロバート・チャールズ・ウィルスン『楽園炎上』(茂木健訳、創元SF文庫)
- 山本弘、北野勇作ほか『多々良島ふたたび ウルトラ怪獣アンソロジー』(早川書房)
- 早川書房編集部編『伊藤計劃トリビュート』(ハヤカワ文庫JA)
- 上田早夕里、新城カズマほか『SF宝石2015』(光文社)
『明日と明日』は、アメリカの都市・ピッツバーグが核爆弾で壊滅した後の物語。米国人も、市民が核の犠牲になることを想像し始めたのかと、期待をもたせます。
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