惑星ダルの日常(goo版)

(森下一仁の近況です。タイトルをはじめ、ほとんどの写真は交差法で立体視できます)

続・二重螺旋

2011-06-21 20:57:20 | 草花
Nejibana1106b このステレオグラム、昨日と同じネジバナのペアです。別名モジズリ(捩摺)。絹織物の模様の名だそうですね。

 さて、この2本、よく見ると捩れ方がちがっています。右側は真上から見ると時計回りに巻き上がっていて、左は反時計回り。
 タイトルの「二重螺旋」は適切ではなかったかもしれません。こんなDNAはあり得ないですよねえ。

 ネジバナの捩れ方に一定の方向はないそうです。その時、その時で決まるようで、中には途中で巻き方が変わっているのもあるとか。
 今日、別の芝生で3本のネジバナを見たのですが、1本が時計回り、2本が反時計回りでした。

 昨日も参照した多田多恵子さんの『したたかな植物たち』によれば、この花ひとつに数十万個ものタネができるそうです。タネ1個の重さは0.0009ミリグラム! 100万個でようやく1グラムに届くかという軽さです。小さくて軽いので遠くまで飛んでゆけるのでしょう。

 一般にランの仲間は地中のラン菌の助けを借りて芽生えますが、ネジバナは特にラン菌への依存度が高く、最終的にはトゥラスネラ・カロスポラというラン菌の菌糸を分解し、自分の養分として吸収してしまうのだそうです。
 多田さんは「二者の関係は〈共生〉ではなく、ランがラン菌に〈寄生〉して一方的に利益を搾取しているといえる」と断言しています。哀れなトゥラスネラ。


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