昨夜、ビデオ録画で見た大相撲初場所千秋楽。
幕尻優勝を果たした徳勝龍関の優勝インタビューに感激しました。
「場所中、1敗を守っていた時、優勝を意識していましたか?」の問いに、「いや、意識することなく――」と言いかけて、「実をいうと、めっちゃ意識していました」と笑顔を見せたかと思うと、出身大学である近畿大学相撲部の伊東勝人監督が亡くなったことに話が及ぶと、絶句して涙ぐんだり。笑いあり涙ありの起伏に富んだ受け答えでした。徳勝龍関は誠実で温かみのある人柄なんだなあと感じました。
結びの一番は、大関対幕尻という異例の取り組み。横綱不在となったので、文字どおり、幕内番付のトップとビリとがぶつかり合ったのです。
そして、大関貴景勝を寄り切りで破った瞬間、徳勝龍関の顔が歪み、涙が溢れ出した場面も印象的でした。ずっと勝負に集中していた緊張が解け、内面の感情に身をまかせたんでしょうねえ。力士の真髄を見ました。
今場所の後半、徳勝龍関の決まり手は「突き落とし」が目立ちました。特に10日目から14日目までは、5日間連続で突き落としでの勝利。
見ていて、相手を倒すというより勝ちを拾うような相撲だなと感じていましたが、これはこれで、関取の得意技なんですね。
千秋楽は左を差し、右上手をとる「左四つ」での強い相撲。この取り口は亡くなった北の湖さんに教示されたものだとか。
憎らしいほど強かった横綱北の湖を思わせるような土俵を、これからも見せて欲しいものです。
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