惑星ダルの日常(goo版)

(森下一仁の近況です。タイトルをはじめ、ほとんどの写真は交差法で立体視できます)

一筋縞蚊

2008-09-11 20:50:32 | 自然
 昨日のブドウの話ですが、家人によれば、私はこれまで何度もピオーネを食しているというのです。それなのに、今回、初めて食べたかのように意識するのは――
  1. 記憶力が著しく悪い
  2. 食べるとき品種をまったく気にしていない
 の、どちらかだと思われます。
 いずれにせよ、なんだか生きてゆく自信がなくなってきた……。

 でも、ピオーネは美味しい! 今夜も食べました。

Shimaka0809  今日の写真はヒトスジシマカ。
 仕事をしていたら、ふらふら飛んできたので電撃殺虫ラケット「蚊とり君」で退治し、読んでいた本の上に落として撮影してみました。絶命してはいませんが、よれよれの状態。羽根や脚がグニャッとしていますね。

 昆虫は植物から栄養をとるものが多いのに、蚊はかなり動物に頼っている。それも、メスのみということは、いったいどういう進化の道筋をたどった結果なのか。気になります。

 長い口吻で血を吸うわけですが、図鑑で見ると、この口吻部というのはかなり複雑かつ精妙な構造になっているんですね。
 吸血管は上唇と下咽頭が合わさって形成。普段は、それをさらに大きな下唇が包んでいるのですが、血を吸う際には、下唇が外れ、中の吸血管が剥き出しになって皮膚に突き刺さる。また、管を形成する下咽頭の先端には唾液が含まれていて、その成分により吸った血が固まらないようになっている。さらに、口吻を形成する小顎という器官は先端がノコギリの刃のようになっていて、これで皮膚を切り裂くというのです。
 生存と繁殖のためとはいえ、自然の造形には感心しますねえ。刺されるのは嫌だけど。


ピオーネ

2008-09-10 19:59:21 | 食・レシピ
 夕食のデザートは種なしのピオーネ。故郷の高知県産です。

 美味しいブドウですね~。爽やかな甘さで、後味がとても良い。大振りのひと玉は口に含むのにちょうどで、噛むと甘くて酸っぱい果汁が口全体に溢れます。

 こちらのページによれば、ピオーネは「昭和32年、静岡県の井川秀雄氏が巨峰(母)とカノンホール・マスカット(マスカット・オブ・アレキサンドリアの4倍体枝変り)(父)を交配し」て作ったとか。そんなに古くからある品種なのに、これまで食べたことがなかったのはなぜかしらん。一遍で大ファンになりました。

 歳をとるに従って、果物がますます好きになってきました。美味しい品種が続々と出てくるせいもあるでしょうが、やはり自然の恵みをありがたがるようになってきたせいだと思います。偽装されるような複雑な流通過程を経てないものがいいですね。


力芝

2008-09-09 20:28:08 | 草花
 湿気の少ないカラリとした晴天。大陸から移動性高気圧がやって来たのだ。
 秋です。

 夕方、久しぶりに野川を散歩。出水のため、岸辺は荒れていますが、咲いている花に秋の風情がちらほら。

Chikarashiba0809  黄色い大きな花はキクイモ。地面にクルクルとぜんまいのような蔓を伸ばしているアレチウリも5弁の地味な花を咲かせています。クズの花は紫色でフジに似ている。

 写真はチカラシバの花序。ゴワゴワとしたブラシのような花が元気良く咲いています。
 パンパグラスのように巨大にはならないけれど、道端のアクセントといった感じで面白い。


負蝗

2008-09-07 20:35:24 | 自然
Onbubatta0809  庭の青ジソの葉の上にいるオンブバッタ。

 メスはガジガジと葉っぱを齧っています。顎がとても丈夫そう。
 背中に乗っかっているオスの表情がスケベ親父っぽいですね。こんなことをいっては、バッタに失礼か。

 〈遊歩人〉9月号が出ました。新刊紹介欄で次の4冊を取り上げています――

  • 八代嘉美『iPS細胞 世紀の発見が医療を変える』(平凡社新書)
  • 永田和宏『タンパク質の一生――生命活動の舞台裏』(岩波新書)
  • 大塚清一郎『キルトをはいた外交官』(ランダムハウス講談社)
  • 湊かなえ『告白』(双葉社)
 『iPS細胞』と『タンパク質の一生』を併せて読むことで、細胞の営みがかなりわかったような気がします。でも、本当はまだまだ奥が深いんだろうな。

『反復無常機械人』

2008-09-06 20:43:30 | 本と雑誌
 今日も暑い。

 市民プールのオジさんは私が来ることを期待していたかもしれない。でも、別のところに出かけていたので、プールはお休み。

 行った場所は、都心の青山墓地。9月6日は星新一さんのお誕生日なので「ホシヅルの日」と名づけ、星さんのお墓参りをしているのです。主宰は新井素子さん。井口健二さんや高齋正さんらも参加。星さんの奥様や娘さんもいらしてました。

 その時、星さんの娘さんのまりなさんに本を2冊、頂戴しました。韓国のと、香港のと。どちらも星さんのショートショート集です。
 ハングルは読めないし、ここに書き記すこともできませんので、香港の本の表紙やオビの言葉をここに書き写してみます。なんとなく言っていることが伝わってきて面白い。

 本のタイトルは『反復無常機械人』。「機械人」は「ロボット」でしょう。ということは、表題作はあのショートショートですね。
 「児童的科学」とあるのは、子ども向けの科学読み物ということでしょうか。出版社は「正文社」。

 以下、オビの文句を並べると――

  • 科幻小説精華集
  • 日本殿堂級科幻小説大師 星新一
  • 日本風行40年 経典名作
  • 集科幻、推理、寓言於一身!
  • 36個短篇故事、毎日一篇最適宜!
 本文も、漢字を眺めているうちに内容が見えてきて、とても愉快です。