金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

外国人が分からない外来語の代表格はハラスメント?

2024年10月09日 | うんちく・小ネタ
 昨日ボランティアの日本語教室で、中国人の生徒とデンマーク人の生徒を同時に教えていました。この日はスタッフ(先生)の欠席が多く、一対一のレッスンでは追いつかなったかったのです。
 二人の生徒に聞いたところ、カタカナ表記される外来語は、発音や意味が違うことが多く、理解に苦しむことがあるという話でした。
 またパーソナル・コンピューターをパソコンと略するような外来語の略語も外国人を困惑させることがあります。
 その代表例は、最近東京都で防止条例が制定されたカスタマーハラスメントでしょう。「カスハラってわかる?」と二人の生徒に聞いたところ答はNo.
 そこで「カスタマーハラスメントは?」と聞いたのですが、今一つピンとこなかったようです。
 その理由は何だろうか?と考えてみました。
 一つは「顧客が従業員に威張り散らしたり、不当な要求をする」カスタマーハラスメントという行為が日本に較べて少ない(日本では従業員の46.8%がカスハラを経験しているという調査報告があります)のではないか?という推測です。日本では「お客様は神様」という考え方がありますが、欧米諸国では、顧客と物品・サービスの売り手はもっと対等ですから、顧客が従業員に威張り散らすということはそれほど多くないのではないかという推論です。
もう一つは「カスタマーハラスメント」という行為はあってもそれを別の呼び方をしているからカスハラが伝わらないという可能性です。
 AIで調べてみると英語圏ではカスタマーハラスメントではなく、cistomer abuse(顧客虐待)とかcustomer bullying(顧客いじめ)という言葉の方が多く使われているということでした。
 ところでハラスメントの省略形は沢山あります。
 パワハラやセクハラは多くの人が知っていますが、次のようなハラスメントはご存じですか?
 モラハラ、アカハラ、マタハラ、レイハラ、オタハラ、サイハラ…
 レイハラはレイシャルハラスメントで人種や民族に基ずく差別的な言動や行為を指します。サイハラはSNSや掲示板などで他人を誹謗中傷する行為です。
 ところで「パワハラ」「セクハラ」などと略語を使うと、それらの行為の罪悪性が軽く感じられると思うことはありませんか?
 私は略語を使うことで、それらの行為が頻繁にありうることというイメージを多くの人に与え、その結果罪悪感が軽く感じられることがあるのではないか?と感じています。
 もしそうだとすれば、何でもかんでも略語略称を使うということは、真剣に受け止めるべきことを軽く受け止める傾向を助長しているかもしれませんね。
どうでしょうか?
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

はて中秋とは何時のこと?

2024年09月18日 | うんちく・小ネタ
 国立天文台によると今年の中秋の名月は昨日(9月17日)でした。「中秋の名月」とは、太陰太陽暦の8月15日の夜に見える月のことを指すそうです。
 旧暦では7月から9月を秋としているため、8月15日はちょうど秋の真ん中にあたる訳ですね。つまり中秋は秋の真ん中という意味だそうです。
ところで昨日外国人に日本語を教えているとき、「9月はもう秋じゃないんですか?」という質問がでました。
 「日本には四季がある。3月から5月が春で、6月から8月が夏。9月から11月が秋で、12月から2月が冬」ということです。
 でも9月に入っても夏日(最高気温が25℃以上の日)どころか真夏日(最高気温が30℃以上)が続いているので、とても秋とは感じられませんね。
 現在の東京の感覚では「夏は6月から9月」で「秋は10月から12月の初旬」「冬は12月の中旬から2月」「春は3月から5月」というところでしょうか?
 もっとも5月にも夏日やときと場所によっては真夏日が発生しています(今年5に東京では9日連続の夏日を記録)。
 こうなると夏は5月の下旬から始まるという説もでてきそうですね。地球温暖化に伴い、日本の夏の期間が広がり、秋や春が短くなる傾向にありますね。
 中秋の名月という言葉もやがて晩夏の月に変わっていくかもしれません。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

汗をかきながら中秋の名月

2024年09月17日 | うんちく・小ネタ
今夜は中秋の名月。表に出ると煌々と満月が輝いているではありませんか。
カメラに望遠レンズをつけてさっそく撮影。目に見えるお月様はもっと黄色い感じだけれど写真になると白黒っぽい。
夜になっても蒸し暑く、写真を撮っていると汗が出てきました。
向かいの家の窓ガラスに写った月

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

絵文字書くならAIが便利

2024年08月22日 | うんちく・小ネタ
 最近東京都内で短い間に大雨が集中し、洪水が起きていますね。その結果公共交通機関に運休、遅延がでることもあるようです。日本語に不慣れな外国人旅行者は苦労しているのではないか?とふと気になる時があります。
 そんな時役に立つと思うのが、避難場所等を絵や図で示したピクトグラムですね。ピクトグラムが使われ始めたのは1964年と東京オリンピックです。
 また最近メールなどでよく使われる絵文字はEmojiとして世界的に使われています。絵文字を管理する団体によると、登録されている絵文字数は3千個位あるそうです。
 この絵文字も日本人の発明ですから、広い意味の絵文字(ピクトグラムやスタンプを含めて)は、非常に日本人になじみが深い非言語的コミュニケーションツールだと思います。
 言葉が通じない人同士でも絵文字を使うとある程度意思疎通ができると思いますが、誤解を生じる場合もありそうです。
 たとえばこの写真のピクトグラムは何を表していると思いますか?

これは洪水・内水氾濫なのですが、総ての人がそう理解するかどうかちょっと疑問に思っています(今度日本語教室で試してみようよ思います)。
 また絵文字を使って「🌪️🌧️➡️🏙️ ❌🚶‍♂️🚶‍♀️」と書くと「台風が接近しているので外出を控えてください」という意味を表します。
 でもこれを見た人が同じ解釈をするかどうかは疑問ですね。
次の絵文字と漢字の組み合わせは「今度の日曜日にハイキングに行くので朝7時に新宿駅東口に集合してください」という文章をAIに書かせたものです。
📅☀️🥾 🚉新宿東口 🕖集合
これで分かるでしょうか?少なくとも集合時間は時計の針ではなく数字で書いた方が良さそうですね。
これを英語で書かせるとこうなります。
📅☀️🥾 🚉Shinjuku East 🕖meet
文法など気にせずに絵文字と単語の羅列で書くことができます。
このような絵文字をどう活用するか?はこれから考えていくことですが、英語など共通言語がない外国人に日本語を教えるときのツールになると考えています。
 ところでこの絵文字、一覧表から絵文字を拾ったり、検索しながら書くことも可能ですが、AIにオーダーを出すと瞬時に書いてくれるのですね。
 AI+絵文字が語学学習の地平線を拡げるかもしれません。少し大袈裟かな?

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

歳とともに低下する読書力の原因は?

2024年08月20日 | うんちく・小ネタ
 先週お盆の時期は、自宅でテレビ野球観戦や読書をして過ごしました。スポーツクラブや日本語レッスンがお盆休みだったからです。
 読んだ本の中に図書館で借りた角田光代さんの「わたしの容れもの」というエッセー集がありました。
 その中に「かなしい低下」という一節がありました。歳をとって低下したと実感するのが読書体力だという話です。角田さんは「体力が落ちたということもさほど感じない私が、四十代になってもっとも実感したのが、読書体力の低下だ。」と書いています。
 私はこの一文を読みながら「読書することが仕事の一部であるような作家さんでも、四十代で読書体力の低下を感じるんだ。僕がこの年になって読書体力の低下を感じることは何の不思議もない」と改めて思いました。
 さきほど「お盆休みは自宅で野球観戦や読書をして過ごした」と格好良いことを書いたのですが、実は読書の方があまり長続きせず、少し本を読んでは、スマートフォンを見たり、将棋ソフトで遊んだりだったのです。
 また読む本も「わたしの容れっもの」のようなエッセー集や紀行文が多くなりました。これらは一章の文章が短く独立しているので、根気がなくても読むことができるから、長い小説より楽なのです。
 さて「歳をとるとどうして読書力が低下するのか?」という問題を考えてみました。
 考えるといっても一般的な情報はAIから得た方が早いのでAIに聞いてみました。その回答は「視力の変化(低下)」「脳の萎縮と機能低下」「集中力の低下」「眼球運動の変化」「言語処理能力の変化(低下)」「認知機能の変化(低下)」というものでした。
 これは加齢に伴う肉体的変化と読書力の低下を論じたものですね。
 私はもっと大きな原因は「本を読む必要性が低下した」ことではないか?と考えています。働いているときは、仕事の性質上「経済に関する新しい学説など色々な知識を仕込むために読書することが必要」だったのです。読書というインプットなしに仕事というアウトプットは成立しなかったのです。
 つまり働くということが、本や新聞を読むという習慣を植え付けていたのです。ところが仕事を辞めると「本を読む」という必要性は大きく減少しました。もっともボランティア活動などでそれぞれの分野の知識を仕入れるために少しは「本を読む」必要性は残っていますが。
 趣味や娯楽のための読書は残っています。ただしこの読書は、ドラマやスポーツ鑑賞とか、オンラインゲームあるいは音楽鑑賞などと代替性が高いものです。多少なりとも頭を使う読書に疲れるとすぐもっと楽に時間を消費する遊び事に移ってしまうのです。つまり集中力が続かないのです。
 
 さて「読書が老化防止(あるいは老化を遅らせること)に役立つ」とすれば、読書力の低下を防ぐことは多くのシニアにとって重要な課題になります。
 そのための私の一つの答は「本を読む必要性を維持する」ということです。そのためには「頭を使うボランティア活動など知的活動を続ける」ことです。SNSなどに内容のあるものを書き続ける習慣を維持することも良いことだと思います。
 もう一つの答は「読書の三上」の機会を作り出すことです。読書の三上とは中国の詩人が言った「馬上・机上・厠上」で、ここがものを考える上で良い場所だという意味です。
 馬上は現在では列車や飛行機の中です。サラリーマン時代は出張時に往復の列車の中などで読書を楽しむことができました。
 これからは往復の電車や列車の中で読む本を持って、軽い一人旅にでるというのも読書力や好奇心を維持する上で効果的かもしれませんね。
 
 
 
 
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする