1月13日にS&Pはイタリアの格付を2段階下げてBBB+とした。FTによるとドイツやその他の債権国にイタリアの借入コスト削減の支援を要請しているモンティ首相は「金利低下が実現しないと選挙民から強い反動が起きる可能性がある」と警鐘を鳴らした。
モンティ首相の主張は「イタリアはドイツの命令ではなく、イタリアの将来の世代のために財政支出を削減して来ている。財政規律の強化の見返りとして、金利が低下するべきだ。ドイツは単一通貨ユーロにより巨大な利益を得ていることを認識するべきだ。私はユーロ共同債やレスキューファンドの拡大が神経質な債券投資家を落ち着かせる上で効果があると信じている」というものだ。
モンティ首相の発言は、当然のことながらドイツのメルケル首相への呼びかけであるとともに、イタリア国民や投資家への呼びかけでもある。
今月末にはブラッセルで欧州の新財政協定が合意される予定で、それにより欧州中銀の国債買い入れが進み、イタリア等の国債利回りが低下する・・・というのが楽観的見方だが、新財政協定の中身は市場を安心させるものになるのだろうか?(草案段階でドイツ型の「債務ブレーキ」が骨抜きにされるという情報もある)
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