金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

「いのちがあなたを生きている」とは?

2012年06月10日 | うんちく・小ネタ

土曜日(9日)の夜遅く、京都は東本願寺の西隣の小さな旅籠風の宿屋に泊まった。駅前のちゃんとしたホテルが取れなかったからだ。宿屋のご主人に聞くと、この時期修学旅行生でホテルは満杯だそうだ。

翌朝早く目が醒めたので東本願寺(大谷本廟)を参拝した。お寺の壁に大きく法語がかけられていた。

「今、いのちがあなたを生きている」

日本語としては若干違和感がある。「生きている」の主語があなたでなくいのちだから。

その意味を自分なりに考えてみた。「いのち」とは何億年前か何十億年か前に誕生したいのちだ。そのいのちの脈々とした流れがあなたに伝わり、あなたを生かしているということではないか?

英国の著名な生物学者リチャード・ドーキンスは「個体は遺伝子の乗り物である」といったが、同じ事を指すのだろう。今行きているあなたのいのちはあなただけのものではなく、綿々とつながったいのちの鎖の一つの環である。だからいのちを粗末にしてはいけない。

一方あなたを通じていのちの流れは永劫の未来に向かっている。生物としての我々は遺伝子を次世代に伝える乗り物にすぎないのである。であるならば必要以上にいのちに固執することもない。「死ぬ時は死ぬのがよろしく候」(良寛)なのである。

☆   ☆   ☆

というような解釈が正しいかどうかは分からないし、確かめる気もない。そもそも漢文でかかれた仏教の経典が日本に伝わった時、各宗派の開祖達は結構勝手な解釈をしてそこから日本仏教は独自の路線を歩き始めた。つまり釈尊等先達の言葉を自分の思想に合うように解釈していったのである。私にもそのような自由はあって良いだろう。

親鸞聖人の真影をまつる御影堂は日本最大の木造建築ということだ。

門を出たところにも法語?が掲げられていた。こちらの方は読んで字の如し。解釈は不要だろう。

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