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山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

安定成長株と米国外の株を増やす時期~米国の投資プロのアドバイス

2018年09月29日 | 投資

昨日(9月28日)の米国株は小動きで終わった。この結果第3四半期の株式パフォーマンスは2013年以降最高のパフォーマンスとなった。

日本では日経平均が323ポイントと大幅上昇し、1月につけた年初来の高値に迫った。日経新聞によると今月中旬からの急速な日本株上昇の背景にはグローバル・マクロ系のヘッジファンドがいるという見方多いそうだが、私はもっと安定的な個人投資家層もいるのではないか?と推測している。

個人投資家はヴァンガードのDeveloped Markets Index Fundなどを通じて、海外株式インデックスに投資を広げている。その背景には米国の政策金利引き上げがある。

WSJはAs interest rates rise, it may be time to tweak the portfolio(金利が上昇するので、ポートフォリオを微調整するタイミング)という記事の中で、ポートフォリオの一部をプロクターギャンブルやジョンソン&ジョンソンのように、退屈だけれど確実に成長を続ける株式や割安の海外株に振り向けることを推奨する投資のプロの意見を紹介していた。

一見金利上昇は定期預金のような確定利回り商品の魅力を増すように見える。しかし金利上昇の背景には物価上昇があるので、インフレの影響を控除した後では、定期預金による資産運用では、長い老後の資産価値をヘッジできないからだ。

インフレをヘッジし、長い老後のために資産を確保するには、好むと好まざるにかかわらず、株式保有を続けざるを得ないのが、米国のリタイアメント層の現実なのだろう。

ただ株式保有を続けるにしろ、金利上昇期に入るので、金利上昇に強い株にポートフォリオの一部を切り替えなさいというアドバイスなのだ。

かってプロクター・アンド・ギャンブルやジョンソン&ジョンソンはテフロン株と呼ばれていた。目の覚めるような株価上昇はないが、配当を続けながら、長期的には株価上昇を続けているからだ。

このような老後の資産形成に向いた投資銘柄がある米国はやはり資産運用では恵まれた国なのである。またここ数年で大幅に増えた資産の一部を日本株など出遅れた市場に振り向けることができるという面でもまた恵まれているのである。

 

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