金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

連銀、政策金利を0.5%引き下げ。株価の下落は「事実の売り?」

2024年09月19日 | 投資
 昨日米連銀は、政策金利の0.5%引き下げを発表した。4年ぶりの利下げで、これで翌日物貸出金利は4.75%-5.00%のレンジになる。
 市場参加者の間では、数日前まで伝統的な0.25%の金利引き下げを予想する人が多かったが、WSJの記事の影響などで直近では、0.5%の引き下げを期待する人が増えていた。
 そういう意味では、市場が期待していたとおりの利下げになった訳で、利下げ発表後ダウは375ポイント上昇したが、その後下落し前日比103ポイント安で取引を終了した。
 S&P500とナスダックも小幅下落した。
 私はまったくの個人的直観として連銀はまず0.25%の金利引き下げを行うのではないか?と考えていた。その理由は0.25%の金利引き下げであれば、万一インフレがぶり返した場合、金利政策の転換が容易だが0.5%の引き下げを行うとそれが難しくなるだろうというものだった。
 しかし連銀は0.5%の金利引き下げに踏み切った。これはインフレが連銀目標の2%に収束していくことは確実な一方金利が高止まりすると、雇用市場に悪影響を与えると判断したことによる。
 雇用市場が減速していることは、データであきらかだが、どの程度深刻なものなのかは判断が分かれるところだろう。
 連銀が0.5%金利を引き下げたことから、連銀は景気が悪化するリスクが高いと判断すれば、株は下落する。
 さてそのような思惑から株が売られたのだろうか?あるいは相場の「噂で買って事実で売る」という格言に従って株が売られたのだろうか?
 それはよく分からないが私は「連銀が政策金利を引き下げる」という予測で株を買っていた人が、引き下げ発表という事実で売った面があると考えている。いずれにせよ、1日の動きで今後のトレンドを予想することはできない。
 しばらく市場参加者の関心は、今後連銀はどれ位政策金利を引き下げるか?ということに移っていくだろう。
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