世界を代表する経済紙WSJに日本の守田英正選手の写真が載っていた。イングランドのマーカス・ラッシュフォードとスペインのペドリと並んでだ。
記事によると世界のサッカーの流れは「驚異的なボールキープ率を誇る」スペイン流から幾つかの潮流に変わりつつあると述べ、その行方を決めるのがワールドカップ決勝戦だという。守田の写真は潮流変化の象徴かもしれない。
決勝戦は英語ではKnockout stage。トーナメントのことだが、一発勝負という意味でKnockoutの方がピンとくる。
記事は今週木曜日(日本では金曜日の未明)の日本とスペインの試合を着目していた。ポゼッションサッカーつまりボールをキープすることを重視するサッカーはスペインのお家芸。日本が234本のパスを回したのに対し、スペインが回したパスは1,000本以上。だが試合はご存じのとおり2対1で日本の勝ち。
スペインは2008年から12年にかけてポゼッションサッカーでワールドカップ3連覇を果たしたが、いまやポゼッションサッカーだけが決め手となる戦術ではないとWSJはいう。
WSJは今の潮流を次の5つに分けている。
【キープ アウェイ】KEEP-AWAY ポゼッションサッカーである。スペインとアルゼンチンの戦術だ。
【プレッシャー】THE PRESSERS ディフェンス時に守備側がボール保持者との距離を詰める戦術で、オランダ、イングランド、クロアチア、韓国がこの戦術を採用しているという。
【ゴール一直線】STRAIGHT TO THE POINT 自陣でボールを奪ったら素早く相手のゴール前に運ぶ戦術。米国、ポルトガル、セネガル、スイスがこの戦術を採用する。米国のダイレクトアタックの数は今大会最高だ。またポルトガルの戦術はボールを奪うとロナウドに渡すことと明確だ。
【守備固め】PARK THE BUSES 日本、ポーランド、オーストラリア、モロッコが採用する戦術。
【相手に合わせる】THE CHAMELEONS ブラジル、フランス
相手の出方に合わせて柔軟に対応。優れたビルドアップ(攻撃構築力)とプッシャーをベースに試合を組み立てる。
ワールドカップ決勝戦をこれらの戦術の優劣を競う場として見るのも面白いかもしれない。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます