昨日(9月23日)の米国株は大幅に続伸した。ダウは500ポイント1.48%の上昇。S&P500も1.2%上昇した。
最大の理由は中国の大手不動産会社恒大グループの破綻が金融システムを揺るがす懸念が遠のいたことだった。
人民銀行は170億ドルの流動性を供給した。これは今週初めの130億ドルの流動性供給に次ぐ2弾目のサポートだ。
またブルンバーグに「中国政府が恒大に短期のドル債のデフォルトを避けるように伝えた」というニュースがあったことも加わり、株価は今週初めのマイナスを取り戻す大幅上昇となった。
9月が終わるまでまだ一週間あるが、Barron'sにはStock are past the September Doldrums - for nowという見出しが躍っていた。
「株価は9月の停滞期を脱した~今は」という意味だ。
確かに恒大は短期的にドル債の利払い不能によるデフォルトリスクは回避したようだ。だが恒大の債務は、中国人の個人投資家に販売した金融商品を含めて膨大だ。もしこれらの債務が履行されないとなると中国国内に大きな不安や不満が鬱積する。
さらには不動産開発を成長モデルとしてきた中国経済の在り方全般を見直す必要も高まっている。
無秩序な破綻リスクは回避されたように見えるが、問題が解決した訳ではあい。弱気という訳ではないが、あまりにあっけらかんとした株価上向き論には多少違和感を感じた次第。まあ株価が上昇トレンドに戻ることは大歓迎なのだけど。
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