昨日(6月14日)2日間のFOMCの後、連銀は政策金利の0.25%の引き上げを発表した(ターゲット金利は1.00%~1.25%)。これはほぼ完全に市場が予想していたレベル。
また連銀は最近の弱気の経済データは一時的なものとして、年内1回の追加利上げとバランスシート削減案を示した。
バランスシート削減は期日の到来する債券の再投資を削減することで実施される。国債については月額60億ドルを上限に、モーゲージ債については40億ドルを上限に再投資額を削減し、削減額を3カ月ごとに増加させ、最終的には削減額の月額上限を国債300億ドル、モーゲージ債200億ドルに引き上げる予定だ。
連銀は今年度のインフレ予想率については、3月時点の1.9%から1.7%に引き下げたが、2018年待つまでに、連銀がターゲットとする年率2%のインフレを達成できるという見方を示した。
一方足元の経済データは連銀の予想と逆の方向を示した。昨日朝労働省が発表した5月の消費者物価指数は前月比0.1%低下した。また商務省が発表した5月の小売業売上は、前月比0.3%減少した。
これらの弱い経済指標を材料に10年国債は買われ、一時利回りは昨年11月以降の最低レベルに達した。連銀の声明発表後若干利回りは上昇したが、債券投資家の間には、米国のインフレは連銀が示唆するほど進行するのかどうか懸念が残っている。
経済と物価上昇に対する連銀の強気と投資家の懐疑的な見方が交差している。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます