今日(2月29日)の日経平均はオープン後半時間で200ポイント以上上昇している。先週土曜日終了したG20で世界の金融安定化に向けて政策を総動員することが示されたことを市場は好感しているということだろう。
ただしロイターの記事を見ると The Group of 20 economies were unable to agree on a joint push for new stimulus measures
at a meeting, turning attention instead to upcoming business surveys from China, Japan, Europe the United States.
と述べている。「G20は協力して新しい景気刺激策を取ることの合意ができなかったので、注目点は今後の中国・日本・欧州・米国の経済統計に変わっている」ということだ。
G20は金融安定化では合意したものの、金融政策では日欧と米英の中銀は歩調を合わせないことが明らかになった。日欧の中央銀行は3月後半にも更に金融緩和策を実施する可能性があるが、米英の中央銀行は当面緩和策を取る見込みはないようだ。
まず注目されるのはユーロ圏の2月のインフレ率で1月には上昇したものの2月は再び鈍化するとエコノミスト達は予想している。欧州圏のインフレ率や購買マネージャー指数が弱いとECBは債券購入プログラムを拡大する可能性があるかもしれない。
最大の経済指標は今週金曜日に発表される米国の雇用統計だ。雇用統計を通じて米国経済が堅調であることが確認されるかどうかが、株式相場が安定するかどうかの大きな鍵を握っている。
だが仮に米国経済が堅調であることが確認されたとしても、米国には大統領選リスクがある。それはドナルド・トランプが共和党の大統領候補になるかどうかというリスクだ。大統領候補が絞り込まれる可能性が高いスーパーチューズデーは3月1日。
ということで今週は予想外のことがまだまだ起きる可能性が高いと考えて置いた方が良さそうだ。
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