テレビ桟敷で楽しんだ平昌オリンピックも明後日閉会式を迎える。
閉会式にトランプ大統領の娘で大統領補佐官のイバンカ・トランプ氏が出席すると報じられた数時間後、北朝鮮は金英哲労働党中央委員会副委員長を閉会式に派遣すると発表した。
金副委員長は2010年に韓国の哨戒艦天安が沈没した事件に関与した見られ、韓国が制裁対象にしている人物だが、韓国統一省は南北関係の改善と非核化推進のために彼の訪問を受け入れいると発表している。
外交アナリストの一般的な見方では、北朝鮮はハードライナーの金副委員長を派遣する狙いは、オリンピック・パラリンピック終了後開催が予定されている米韓共同軍事演習が朝鮮半島の緊張を高めるという警告を発することにあるという。
米国政府はイバンカ・トランプ氏が北朝鮮派遣団と会談する予定はないといっている。
だがオリンピックの幾つかの競技を見ていると、力とスピードの真っ向勝負だけで勝負は決まるものではないことが分かる。
特に複数の競争相手と同時にスピードを競い合う競技では、駆引きの巧拙が勝負を決める場面があった。
イバンカ・トランプ氏と金副委員長の間に接触が起こり、何かが進展すると考えるのは現段階では楽観的過ぎるだろうが、
公式声明だけを信じて何も起こらないと決めるのも早計だろう。
「兵は詭道」(戦いは騙しあい)である。閉会式後もしばらく韓国から目が離せない。
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