私たちの学会(日本相続学会)も本格的な活動を始めて4年目に入った。今年は11月の研究大会で初めて「学会賞」を授与するところまで漕ぎつけた。石の上にも3年というが、地味な活動が実を結んできた。
学会賞を貰うのは、学会誌に優れた論文を投稿して頂いた大学教授と沢山著書をお書きの税務の泰斗と呼ばれる方だ。
しかし小なりといえども一つの組織が誰かを表彰するにはプロセスというものがある。つまり「学会賞」という枠組みを企画する人や候補者を推薦する人、論文や著書を査読する人、その意見を集約する人、そして最後に賞状を作る人である。
私はこのプロセスの中で「賞状を作る」役割を担当した。もっとも「賞状を作る」といっても、用紙を買ってきて手書きする訳でも自分で印刷する訳でもない。スペックや文案を決めた後は、ネットで印刷してくれる業者に発注し、原稿を校正した後、最終的に印刷を依頼し、成果物を宅配便で受け取るだけの事務的な仕事である。論文を書くことは言うに及ばず、査読などに較べても、あまり頭を使わなくても済む仕事である。
とはいえ学会活動のような緩やか人のつながりでものを進めていく組織では地道な事務処理を淡々と担う人も必要なのだろうと私は考えている。
だけど学者や事務方が揃っただけでは、モノゴトは動いていかない。モノゴトを進めていくには、リーダーが必要である。私たちの学会がそれなりに歩んできたのは、会長のIさんという人がいたからだ。リーダーにはいくつかの資質が求められるが、緩やかな人のつながりでモノゴトを進めていく組織では、「情熱」と「相談力」が決め手になると私は思う。
これは強力な人のつながりでモノゴトを進めていく会社とは違うところだろう。むろん会社でも人を引っ張て行くには情熱は重要だが、時には情熱の乏しい上司が強権的に部下を引っ張ることも可能だ(長続きはしないが)。会社でも「報連相」という言葉があるように、「相談」は重要だ。しかし「報連相」は下から上への流れである。相談に来ない部下に対して、上司が事前になぜ相談しないのだと叱るこをはあっても、逆はあまりないだろう。
だが我々の学会のように皆が対等の立場で参加している緩やかな組織体では、単独で決めても良さそうなことを細目に相談してく相談力が大事なのだ。
Iさんは「情熱」と「相談力」に富んだ人で我々の学会のような緩やかな組織には相応しいリーダーだとと私は考えている。
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話を賞状の印刷に戻すと、今回はアーツビジネス印刷センターhttp://arts-business.jp/ というところに依頼している。賞状印刷は初めてだが、関連会社に封筒印刷は数回発注して質・納期・価格の面で納得している先である。また注文はネットから行うが、電話で相談することもあるので、電話の繋がり具合や応対も大事だが合格点のレベルにあると私は思う。
ちなみに賞状印刷・額縁・賞状筒セットで一人分6千円弱(消費税込み)だった。諸経費の中で高かったのが、賞状への角印の印刷で1枚1,200円(当方から陰影ファイルを送る場合)。
自分で賞状に押印しても良いのだが、印がずれたり、かすれると賞状が台無しになる可能性がある。多少お金はかかるが、業者に印刷を依頼した方が無難だと判断した。それにしても便利な世の中になったものだ。パソコンを叩いてるだけで毛筆そっくりの賞状ができるのだから。
非営利活動は組織の中だけでなく、外部の色々な人によっても支えられていると改めて感じた次第だ。
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