金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

GIS遊びは楽しい

2020年02月03日 | デジタル・インターネット

GISは大雑把にいうとGPSの親戚筋の親分にあたるシステムだ。非常に雑駁な整理だが。

GPSの正式名称はGlobal Positioning System、日本語でいうと全地球測位システムだ。10年位前沢登りやバックカントリースキーをアクティブに行っていた頃、道のない山の中で現在地を確認する道具として5万円以上出してガーミンのGPSを買ったことを思い出すが、今ではスマートフォン内蔵のGPS機能を無料で簡単に使うことができるようになった。隔世の感がある。

GISの正式名称はGeographic Information System、日本語でいうと地理情報システムだ。測量やGPSで集めた地理・地形情報に各種の統計的データを合わせて、色々な情報を可視化したものである。

GISの基本的な情報は国土地理院が無料で提供している。またグーグルマップの中の「タイムライン」などもGISということができるのではないだろうか?タイムラインというのはスマートフォンを持って歩いていると「移動履歴」が自動的にグーグルマップ上のデータとして記録・保存される仕組みだ。タイムラインは非公開なので他人が見ることはできないが、グーグルはビッグデータとして消費者の行動分析に利用しているかもしれない。

そう考えると我々の行動は誰かに見られているようなものなのだが(嫌ならグーグルアカウントを使わなければ良い)、便利なものはもっと使い倒して良いだろう。

たとえばGISを使うと登山ルートやバックカントリースキーの滑走ルートの傾斜や距離を事前に分析が可能だ。(下の写真は神楽峰から田代スキー場へのバックカントリースキールートを調べたもの)

このルートでは問題にならないが、雪崩の危険性の事前予測や道迷い防止に役立てることができる。

水害の過去状況を見て対策を考えるという使い方もある。

下の地図は昭和33年以降の自宅付近の水害(浸水)の履歴を可視化したものである。幸い我が家の場所は浸水に襲われたことはないが、近くまで水が来たことはあったことは分かる。これから住宅を買う人はこのような地理情報を事前に見ておく方が良いだろう。

国勢調査などのデータを行政単位別に集計し、地図上に階層化したデータを投影するのもGISの仕事だ。

この辺りはビジネス・行政・学問等の領域になるが、初歩のところは個人的興味を満たす上でも使ってみたいものである。

地形が好きな人、地図を見ることが好きな人、統計データをみることが好きな人にはGISは色々な遊びを提供してくれるのである。

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コロナウイルスに立ち向かったハイテク株

2020年02月01日 | 投資

昨日(1月31日)の米国株は大きく売られた。ダウは603.41ポイント2.1%下落し、S&P500は1.8%、ナスダックも1.6%下落した。下落要因は中国がコロナウイルスの患者数が9,692名になり死者が213名に達したと報道したことや米国国務省が警戒レベルを「中国への渡航を禁止する」レベル4に引き上げたことだ。このため航空会社の株は軒並み下落した。またキャタピラーは、四半期報告の中で世界経済の不確実性に言及し今年の業績見通しを引き下げたことで同社株も3%下落した。

 私は一昨日ブログで「WHOの緊急事態宣言は株の買い場だ」という趣旨のエントリーを書き、結構読者のアクセスが多かった。緊急事態宣言が発せられた一昨日は株価が上昇したが、1月末の昨日は株価は大幅下落なので、ごく短いスパンで見ると外れたように見えるかもしれない。

 だが個人的にはコロナウイルスの下げ局面でマイクロソフト株を仕入れることができたので、自分の仮説は正しかったと考えている。マイクロソフト株は先週発表された四半期決算が好調だったので新高値を更新した。また昨日はアマゾン株が好決算を受けて7%上昇し、株価は2千ドルを超えた。これによりアマゾンの時価総額は1兆ドルを一時超えたことになった(ザラ場では1兆ドルを超えたが、終値ベースではわずかに1兆ドルを切った)。

 マイクロソフト・アマゾンの好決算を引っ張ったのはクラウドサーバビジネス。またアマゾンについてはアップルほどコロナウイルスの影響を受けないと言われているので、株価は底堅く推移する可能性がありそうだ。終値ベースで1兆ドルクラブ入りする日は遠くないかもしれない。

 米国・イランの緊張の高まり・英国のEU離脱・コロナウイルスと色々なことがあった1月。ダウとS&P500は数か月続いてきた毎月の高値更新を一休みし、ハイテク銘柄の多いナスダックは高値を更新することができた。2月は歴史的に見てあまり株価が上がらない月だそうだが、今年はどうなるだろうか?

2月の相場を方向付ける最初の材料は投資家がコロナウイルスの影響と収束をどのように読むか?にかかっている。幸運の女神は挑戦する人に微笑むそうである。

 

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