詩はどこにあるか(谷内修三の読書日記)

日々、読んだ本の感想。ときには映画の感想も。

嵯峨信之『土地の名-人間の名』(1986)(47)

2019-07-05 09:05:17 | 嵯峨信之/動詞
* (遠い島)

ぼくの持つたこの一日を
どのような文字で記そう

 ある一日。この一日。それを「持つ」という動詞でつかみ取っている。その上で「記す」という動詞が動く。
 「持つ」は自分のものにする。所有する。それをどう「記す」かは嵯峨の自由である。
 だが「一日」は抽象的だ。「文字」も抽象的だ。
 抽象は象徴と言い換えてもいいのかもしれないが、何か「遠い島」の「遠さ」そのものを見ている気持ちになる。












*

詩集『誤読』は、嵯峨信之の詩集『時刻表』を批評するという形式で書いたものです。
オンデマンドで販売しています。100ページ。1500円(送料250円)
『誤読』販売のページ
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私あてにメール(yachisyuso@gmail.com)でも受け付けています。(その場合は多少時間がかかります)

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