本日のステレオグラムはムラサキシキブ。この季節、あちこちで紫色の実を輝かせています。
長谷さんの『あなたのための物語』は、今のところ、今年一番の話題作といって良い出来栄え。
この植物にも、もちろん、花は咲くのでしょうが、気にとめたことがありません。実がなってから「お、ムラサキシキブ」と気づきます。葉っぱとか、特に特徴があるわけでもなく、実がなるまでは何の木だかよくわからないもんなあ。
そんなふうに考えてみれば、少し気の毒かも。
でも、この実の色。じっと見つめていると目の奥に染み入ってくるものがあります。光の波長のせいなのでしょうか。寂しいような、心地よいような……。
〈小説推理〉11月号が発売になりました。担当のSFレビューで次の3作を取り上げています――
- 長谷敏司『あなたのための物語』(ハヤカワSFシリーズJコレクション)
- 谷甲州『霊峰の門』(早川書房)
- 神林長平『アンブロークンアロー 戦闘妖精・雪風』(早川書房)
長谷さんの『あなたのための物語』は、今のところ、今年一番の話題作といって良い出来栄え。