惑星ダルの日常(goo版)

(森下一仁の近況です。タイトルをはじめ、ほとんどの写真は交差法で立体視できます)

「あしたのジョー!」展

2021-03-27 21:21:22 | アート・文化

 朝、録画してあった「フィギュアスケート世界選手権女子フリー」を見ました。

 楽しみにしていたシェルバコワ選手は冒頭の4回転で転倒するなど、ショートほどの完成度の高い演技ではありませんでした。16歳で世界のトップを狙うという緊張感もあったのでしょうね。むずかしいものです。
 それでも堂々の優勝は見事なもの。2位にトゥクタミシェワ選手、3位にトゥルソワ選手と、ロシア陣がメダル独占。層の厚さと実力の高さを見せつけました。

 ショート2位だった紀平梨花選手は精彩を欠いて7位に沈み、坂本花織選手が彼女らしい滑りで6位をキープ。
 紀平さんは起床時間の調整を失敗したりとか、良い経験を積んだようで、まだまだこれから素晴らしいものを見せてくれると思います。

 それにしても、無観客でシーンと静まり返ったリンクで演技するのも、奇妙なものだったでしょうね。これがいつまで続くのやら。

 午後は世田谷文学館へ。「あしたのために あしたのジョー!」展を見に出かけました。

 高森朝雄(梶原一騎)原作・ちばてつや漫画の「あしたのジョー」は1968年から1973年にかけて〈少年マガジン〉誌に連載されたボクシング漫画。私が高校から大学にかけての頃のことで、広い世代の読者から圧倒的人気を得ました。

 展示は原画とコピーでおおまかなストーリーを提示。原作者の著作権後継者である高森城さんとちばてつやさんがそれぞれ選んだ名場面や、キャラクターの紹介などが中心。
 もう過去の作品であるし、もてはやされ方に違和感を抱いたりしたこともあって、さほど期待せずに足を運んだのですが、自分でも意外なほど熱いものがこみ上げてきて、もしかしたらかつて読んだ時以上に感動したかも。

 特に原作原稿(大きな字での鉛筆書き)と、実際の作品が対比され、原作者と漫画家がいかに刺激し合い、互いの持ち味を貫こうとしたかを示す展示など、両者の「格闘」のさまがよくわかり、こうして名作が誕生したのだなあと納得したことでした。展示は今月31日まで。