このところ、アーシュラ・K・ル・グィンさんのことをずっと考えていました。〈SFマガジン〉の特集用原稿がらみ。
今年1月に88歳で亡くなったル・グィン。フィリップ・K・ディックが「まだ人間じゃない」を書いた時、「そんなことを書いてはいけません」とたしなめたように、「怖い人」というイメージがありました。実際、作品からもそんな印象を受けたりしますが、初期の短編を読んだりすると、ロマンティックでユーモアもあり、楽しい人だったんだなあと感じます。
もちろん真骨頂は大問題に堂々と取り組んだ問題作にあるのですが、どんな時も人間らしさを見失うことがなかった。そんな彼女の描く人々の魅力的なこと。
〈SFマガジン〉のル・グィン追悼特集は、今月25日発売予定です。
原稿を書き終えた後は、庭で自転車のブレーキ修理。
愛用のARAYAのクロスバイクはもう30年あまり乗っているのではないでしょうか。タイヤは何度も取り替え、変速器のシフターも交換しましたが、あとはほぼ買った時のまま。丈夫で信頼性の高い自転車です。
ところが、先日、前ブレーキのシューがホイールに接触したまま戻らなくなりました。つまり、ずっとブレーキがかかった状態なわけで、とても走りづらい。というか、走れません。
時間ができたら直そうと思っていて、今日に至った次第。
古いクロスバイクなので、ブレーキはカンティレバー式という、今ではめったにみられないタイプ。ブレーキをかけない時、シューは外側にバネで遠ざけておくようになっています。
そのバネが何らかの理由で外れてしまったものと思われます。
はめ直せば簡単に元通り、と思ってやったのですが、これがなかなかうまくいかない。はめたつもりが、なぜかまた外れるということの繰り返し。
それでも、あれこれ何度もやっているうちに、なんとか直せました。
指先は真っ黒になりましたが、満足、満足。また走れるぞ。
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