惑星ダルの日常(goo版)

(森下一仁の近況です。タイトルをはじめ、ほとんどの写真は交差法で立体視できます)

岬一郎

2016-09-18 20:50:48 | SF

 今日も、夏の庭の片付け仕事の続き。

 緑のカーテンにしていたゴーヤとアサガオ、風船カズラを取り除きました。
 2階のベランダに垂らしてあるネットに絡んだそれぞれの蔓を鋏で切ってゆきます。
 ゴーヤと風船カズラは主茎から巻きひげを伸ばしてしがみつき形なので、取り除きやすい。アサガオは茎そのものが螺旋状にネットに巻きついているので、少々、やっかいです。

 短時間だったので、ネットの高いところは終わりませんでした。明日、また。

 昨日、紹介した米沢嘉博著『戦後怪奇マンガ史』(鉄人社)で知ったのですが、楳図かずおさんの初期の作品に「少年探偵・岬一郎」シリーズというのがあるそうですね。

 昭和33年(1958)頃に書かれたものですが、この主人公のネーミング、半村良さんのSF大賞受賞作『岬一郎の抵抗』(1988)に影響しているのでしょうか?
 このマンガが描かれた頃、半村さんは20代なかば。板前やバーテンダーなどをやっていた時期と思われます。果たして貸本マンガで楳図さんを読んでいたか?


怪作

2016-09-17 20:43:19 | 本と雑誌

 夕方、庭仕事を少し。

 もう実をつけなくなったトマト、枯れてしまったスイカの蔓、同じく立ち枯れたヒマワリなどを片付けました。
 根元から切って、15センチぐらいに裁断。あとは、後日、シュレッダーで粉砕します。

 やや遅ればせながら読んでいる、故・米沢嘉博さんの労作『戦後怪奇マンガ史』(鉄人社)が素晴らしい。対象への、著者の愛と熱気がひしひしと伝わってくるのです。
 長くなりますが、原やすみ『奇形兒』(曙出版、1966)を紹介した部分を引用してみます――

 ……タイトルもすごいが、内容は意味不明にしてグロテスクでメチャクチャだ。
 ストーリーはこうだ。赤ん坊の生まれるのを心待ちにしている少女は、ある日、腕が短くなっていく奇病に取りつかれる。やがて、少女は手足の短いイモ虫のような姿になってしまい、半ば精神退行となって、手足を求めて夜の町をはいずり廻るようになる。その頃、生まれた待望の赤ん坊は、クモのように長い手足を持つ怪物として生をうけていた。
「ねえちゃん、腕かえす、足かえす」と言いながら、街をうろつくクモのような赤ん坊とイモ虫のような少女。母は、病院を逃げ出し、赤ん坊の両手両足を斬りとって少女の体につけ、三人共々無理心中をしてしまう。

 猛烈に読みたくなりますよねえ。
 ほとんどの人が読み捨てた作品に、こんなスポットライトを浴びせることができるなんて、普通の者にはできません。
 偉大な人だったなあ。


西荻まで

2016-09-15 21:46:18 | まち歩き

 夕方、空模様を気にしながら自転車で西荻へ。
 南口の古書店、盛林堂書房に西秋生さんの『ハイカラ神戸幻視行 紀行篇 夢の名残り』(神戸新聞総合出版センター)が入荷したことを、高井信さんのブログ北原尚彦さんのツイッターで知ったので、一刻も早く入手したくて。

 我が家から西荻へは、国分寺崖線、東八道路、玉川上水、井之頭線を越えて片道30分あまり。でも、行きは初めての道だったので40分近くかかりました。
 到着して入店。店頭にはくだんの本がなさそうだったので、奥にいた盛林堂さんに「ありますか?」と聞くと、裏の方から出して来てくれました。
 その時、同時に、西さんの作品集『神楽坂隧道』も持って来て、「お持ちですか?」と聞かれたので、「それに、私、原稿書いています」。
 で、私の正体が判明して、「初めから言ってくれればよかったのに」と苦笑されました。

 盛林堂さんとは、古典SF研関連で何度かお会いしているんですよね。でも、なかなか顔は覚えられないものです。
 しばし、森下雨村のことなどを話して出店。帰途につきました。

 西さんの神戸本は2009年の『ハイカラ神戸幻視行 コスモポリタンと美少女の都へ』に続く、神戸ガイド。亡くなられて1年目の刊行となりました。この2冊、個人的には、神戸歩きに必携。


蔓穂

2016-09-14 20:35:05 | 草花

 夕方、ひさしぶりに川崎市の緑ヶ丘霊園へ。
 坂道でポッカールを転がすのが第一の目的ですが、秋の野草も見られるのでは、と期待して。
 ところが、霊園は、秋のお彼岸を前にして、どこもきれいに除草されたばかり。アテが外れました。

 ポッカールの方は問題なし。坂道をえっちらおっちら登り、下り坂をピューッと降下。楽しい。
 ただ、2か月、もっぱら水泳をしていたので、脚力が衰えているのを感じます。太もも、ふくらはぎあたりがちょっとしんどい。頑張って取り戻さねば。

 刈り残してくれてあったツルボの花です。

 ユリ科の多年草。ニラに少し似ていますね。
 普通、花はピンクがかっているのですが、これはほぼ純白。きれいでした。


シン・カカシ

2016-09-13 20:43:48 | 季節

 雨が降ったりやんだりで、涼しい一日。ひさしぶりに家の近所を散歩しました。

 もうヒガンバナが咲いています。ずいぶん早いように思いますが、今週末には彼岸の入り。

 カニ山近くの田んぼでは稲穂が色づき始めていました。

 近くの子どもたちが(家族の協力を得て)作った案山子があぜ道に立っています。
 中にはこんなのも。

 話題の映画は私も見ました。
 じれったく思ったのは、海中での怪獣の動きをまったく捉えようとしていないところ。危機管理としては、再び上陸するのをなんとか阻止するよう全力を尽くすべきでしょう。
 もっとも、東京で暴れまわってビルを破壊しないとゴジラではないわけで、そこらへんは割り切るしかなかったのでしょうね。だから、私としては、リアルな対応をしているとは感じられなかったのでした。