先週末実家のある京都に帰ったが少し時間があったので、弟のプリウスを借りて湖南地方の二つの美術館に出かけた。 二つの美術館というのは守山にある「佐川美術館」と信楽町にある「MIHO MUSEUM]である。実家(左京区岩倉)からは途中越えから琵琶湖大橋を使って1時間弱で守山に到着。佐川美術館http://www.sagawa-artmuseum.or.jp/では平山郁夫を常設展に加えて佐藤忠良氏の絵本原画展をやっていた。美術館の入場料は1,000円である。左の写真は美術館横の浅い水面に佐藤忠良氏の彫刻「蝦夷鹿」を浮かべたものだが、湖の国のイメージが良く出ている。水面(ミナモ)を渡る風も涼しいと言いたいところだが、実際はうだる様な暑さだ。こういう暑い日の過ごし方としては美術館巡りはお勧めである。さてここから30km程離れた信楽町のMIHO MUSEUM http://www.miho.or.jp/へ車を走らす。途中駅の道「こんぜの里」で昼飯にざるソバを食べる。500円也。味の良し悪しは別としてまあ安い。この界隈には湖南アルプスのハイキングコースがあるが、こう暑くては歩く人も稀であろう。「こんぜの里」からは10分程度でMIHO MUSEUMに着く。ここは宗教法人「神慈秀明会」の本拠地があるところでMIHO MUSEUMも同法人がスポンサーになっている。美術館には駐車場から徒歩7分かかるという広大な敷地があるが、今日は余りに暑いので駐車場=美術館を巡回する電気バスに乗る。美術館のこの時期の催し物は「 芹沢銈介展」である。不勉強にして 芹沢銈介氏を今まで知らなかったが「型絵染」を中心にじっくり作品を見ることが出来た。
常設展は古代ギリシア、オリエント、中国、インド等の彫刻・仏像等である。一点一点は素晴らしいものも多いと思うが、古代文明という時間と空間の巨大な広がりの中で文物を蒐集するということ自体何かはかない行為の様な気がしてきた。しかしこの辺りの緩やかな山なみの広がりとさえずり渡る鳥の声は素晴らしい。本来歩いて駐車場へ戻るべきなのだが余りに暑いので又電気バスを利用してしまう。
実家に帰る前に「紫香楽宮」 跡(写真)に寄ってみた。近時この地で大仏を作った等の意見も出ているようだが、宮跡にはおとづれる人も風もなかった。
この様にして湖南の2つの美術館を巡る半日の旅は終わったのだが「信楽の焼き物巡り」(私は過去に行ったことがあるので今回は一見に留めたが)等加えるとちょっとした小旅行になるだろう。