アマゾンが18,000人以上のレイオフを行うとWSJに報じられていた。
この数字は大手テクノロジー企業の過去1年で最も大きな削減数だ。
アマゾンはコロナウイルス感染拡大で最も恩恵を受けた企業の一つだ。顧客がオンラインショッピングやアマゾンプライムなどアマゾンが提供する様々なサービスに殺到したからだ。
アマゾンはその需要に対応するため物流網を倍増させ従業員を数十万人増員した。WSJによるとアマゾンの昨年9月現在の総従業員数は150万人。1.8万人のレイオフは総従業員の1.2%に過ぎない。
これに較べると従業員の10%をレイオフすると発表したセールスフォースなどの方が削減率ではアマゾンを大きく上回っている。
もっともこれは業態の違いによるところが大きく、アマゾンでレイオフの対象になっているのは、デバイス事業、人材紹介事業、小売事業の管理者層だ。
つまりアマゾンは物流現場の人員削減よりもコーポレート部門の人員削減を目指しているのだ。
今レイオフのニュースが目立つアメリカのIT業界。一方物価上昇に賃金上昇が追いつかずサラリーマンの疲弊が目立つ日本。雇用を守ろうとすると企業はダイナミズムを失い、賃金も上昇しない。
一方米国IT企業のように攻め時に一気に人員拡大を行うとその反動でレイオフが起きる。雇用制度の違いがあるので簡単に良し悪しを論じる訳にはいかない。
ただレイオフの嵐を乗り越えてアメリカ経済が拡大を続けていることは事実だ。
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