金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

ジョージア州決選投票、どれほどの意味を持つのか?

2021年01月05日 | 投資
 新年の米国株式市場は下げで始まった。ダウは一時700ポイント下落して最終的には382ポイント(1.25%)の下落で引けた。昨年相場を牽引したFAANG銘柄も軒並み値を下げナスダックは1.4%下落した。

 下落の理由は二つあった。一つは世界的にコロナ感染者が増え、英国でジョンソン大統領が行動規制拡大を示唆するなどロックダウンの可能性が投資家に暗雲を投げかけた。
 もう一つは今日予定されている米国上院のジョージア州での決選投票だ。上院100議席の内現在共和党が50議席、民主党が48議席を確保している。もし民主党が決選投票で2議席確保すると50対50になるが、ハリス副大統領が上院議長を兼務するので、51対50で民主党が上院を制するとマスコミは解説している。
 多くの投資家は民主党が上院を制すると増税とより革新寄りの政策が取られるので株式相場にマイナスの影響を与えると考えているので、今の内にポジション調整をしようと思って株式が売られたというのが昨日の下落の説明だ。

 だが一方で仮に決選投票で民主党が2議席取ったとしても、マーケットにそれ程悪影響を与えないだろうという見方も一部ではある。私はこの見方を支持しているが理由は次の通りだ。
 第一に民主党・共和党の差は極めて薄いので、経済活動に大きな影響を与えるほどの税制変更や規制変更は難しいという判断だ。米国の議会では党議拘束は緩く、議員は選挙民の意向を反映して議案に賛否を投ずる傾向が強いから大統領や民主党幹部が提出する総ての議案がすんなりと通るとは限らない。
 またコロナウイルス感染拡大が続く場合は、大きな財政出動を掲げる民主党の提案が通る方が景気回復に即効性があるという見方もできるからだ。

 ということで私は今日の決選投票が相場の方向を決めるようなインパクトを持っているとは考えていない。年末株価が急伸したので高所恐怖を感じた投資家が売り材料を探したのではないだろうか?
 今年の相場を楽観視している訳ではないが、コレクションが起きるとすれば、私はコロナウイルスに直結した問題~たとえばワクチンの副作用など~が勃発する時ではないか?と考えている。起きては欲しくないが・・・・
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