カトマンズポストによると、バンダリ大統領は国会に2018年をTourism Yearとし、インバウンド観光客100万人を目指すプログラムを提出した。
ネパールへの過去のツーリスト数は2012年が80.3万人、2013年79.8万人であるから、震災の影響を考えると100万人というのは相当アグレッシブな数字だ。
国別ではインドと中国からのツーリストがダントツで、前者が13.5万人後者が12.3万人である。3番目は米国で4.9万人で、日本は6番目で2.5万人だ(2014年のデータ。ウイキペディアによる)。なお日本の後には僅差でオーストラリア、フランスなどが続いている。私の推測では退職世代の増加に伴い、欧州諸国からの旅行客が増えるので、近々欧州各国の旅行客が日本人旅行客を上回る可能性が高い。
2年前ルクラからゴーキョにトレッキングした時、ルクラやナムチェバザールで日本人旅行客何組かに出会った。ほとんどの人が国内旅行会社のパックツアーの参加者でシニア世代の方が多かった。多くの人は「ネパールは初めて。二度とこれないところだから、ヘリコプターを使い、ナムチェのエベレストビューホテル(高級ホテル)に泊まり、一生の思い出にしたい」と言っていた。
一方欧州からのシニア旅行者の多くは「はじめてネパールに来たが素晴らしいところだ。何度でも来てみたい。そのために一回の旅行費用は節約して質素な現地宿に泊まるのだ」といっていた。
以上のことから私は今後欧州からの旅行者は増えるが日本からの旅行者はそれほど増えないと判断している。要はリピーターの差である。
私は今年4度目のネパールトレッキングを考えているが、主たる目的地はポカラやチトワンなどネパール西部の方が良いと考えている。理由は地震の被害が大きかったカトマンズ周辺は復興が進んでいないからだ。
カトマンズポストによると地震の被害の大きかったRasuwa(ラスワ)郡・Sindhupalhok(シンズパウチョック)郡・Sindhuli(シンドウㇼ)郡(地図の赤丸で囲んだ地名)では、復興作業が進ます、極貧レベルでの生活を余儀なくされている人の数が拡大しているという。
観光産業はネパール最大の産業で経済力回復には観光産業拡大が喫緊の課題だが、生活インフラの整備は被災した国民にとってはより喫緊の課題だ。政治抗争を続けている場合ではないはずなのだが、現実は政治的な対立からネパールではモノゴトがサクサク進まないのである。
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