田舎に帰り、土曜日お通夜、日曜日お葬式というつとめを果たしてまいりました。
いつまで元気でいるのかとあきれていた(本当に元気で、最後までスキーや自動車の運転を楽しんでいたのです)伯父が、92回目の誕生日を前にして力尽きてしまいました。
おんちゃん、あの世でもあんきにおりよってねぇ。
で、お通夜の日には赤塚不二夫さんが亡くなられていた。享年72。
「おそ松くん」以前の日本のお笑い系のマンガは「滑稽漫画」とか「爆笑漫画」とかいったような言われかたをしていたんじゃなかったかな。絵で読む落語みたいなのも多かったのです。
そんな中でギャグマンガと呼べる作品を発表し始めたのが赤塚さんでした(あと一人、石森章太郎さんの「テレビ小僧」を忘れるわけにはいきませんが)。
このところ、机の脇には文庫本の「レッツラ・ゴン」が置いてあって、時々、手にとっていたのですが、この作品は本当に凄い。もう、やぶれかぶれとしかいいようがない。
ギャグを追究して行き着いたのが『レッツラ・ゴン』で、これをやったから「もういいや」と言われていたとも聞いています。
こんなことやっていたら、体も精神もボロボロになっておかしくないと思ってしまいます。ギャグの世界に深入りするのは、本当に恐ろしい。それをやった赤塚さん、あなたは真に偉大な冒険家でした。ご冥福をお祈りします。