腰の状態は、いまひとつ。まだ無理をしないで過ごしています。やりたいことがたくさんあるのに……。
これだから、無茶をしちゃいけないんですね。肝に銘じておきます。
アリン・シップトン『ハリー・ニルソンの肖像』(奥田祐士訳、国書刊行会)を読んでいると、教えられることいっぱいがあります。
そのひとつがフィル・スペクターとの関係。
1966年、デビュー前のニルソンが銀行勤めをしながらせっせと曲作りに励んでいた頃、彼はフィル・スペクターに招かれ、フィルの邸宅を訪れています。そして、当時、フィルがプロデュースしていたモダン・フォーク・カルテットとロネッツのために曲を書いたというのです。どれもすぐにはレコード発売はされなかったそうですが、なかなかの出来栄え。
特にモダン・フォーク・カルテットに書いた「 This Colud Be The Night 」は、フィル・スペクターが制作したコンサート記録映画『ザ・ビッグ・TNTショウ』のメインテーマに使われ、わくわくした期待感を盛り上げています。
ビーチ・ボーイズのブライアン・ウィルソンはこの曲が大のお気に入りで、ニルソンをトリビュートしたアルバムでは彼自身が演奏しています。
曲の内容は若いカップルがいよいよ初めて2人だけの夜を迎える興奮を伝えるもの。日本語にすれば「今宵ふたりは」とでもなるのでしょうか。映画のテーマにぴったりだったようです。
ロネッツに提供したのは「 Paradise 」と「 Here I Sit 」。
「 Paradise 」は、いかにもフィル・スペクターらしくて、いいなあ。