薄曇りで涼しい一日。夕方は久しぶりにカニ山から深大寺周辺を散策しました。
秋の訪れを告げる花がいくつも咲いていました。オレンジ色のはキツネノカミソリ。黄色はオミナエシやキンミズヒキ。
ここにはキツネノカミソリの写真を。
ヒガンバナ科の多年草。名前の由来は細長く伸びる葉の形から。
葉が枯れた後、花茎が伸びて花が咲きます。もう少ししたら、同じ仲間のヒガンバナも。
ヒガンバナは、キツネノカミソリとは逆に、花が終わった後に葉が伸びてきます。この一族は少し変わった生き方を選んだのですね。
夕食後の演芸タイムは7代目・春風亭小柳枝「子別れ」。
飲んべぇの熊さんに愛想をつかしたおかみさんは、幼い子供を連れて家を出る。それで目が覚めた熊さん。真面目に働いていたが、ある日、息子を見かけ小遣いを渡す。これがきっかけで夫婦のよりが戻る――というのが全体の噺。
今日の「子別れ」は、熊さんが酔っぱらって吉原へ繰り込むところだけなので、全体、どこが「子別れ」なのか、知らない者には見当がつきません。志ん生師匠も同じようなやり方をしてたそうな。
この7代目・小柳枝師匠は糖尿と結核を患い、1962年に42歳の若さで亡くなっています。TBSの専属だったこともあるそうですが、私は聴いた覚えがありません。
録音を聴くと、華やかでメリハリのはっきりした口調。唄もうまい。この噺では、酔っぱらった熊さんと、同行するクズ屋との演じ分けが惚れ惚れするほど見事です。
『談志楽屋噺』によると、かなりハチャメチャな人だったらしく、驚くようなエピソードがたくさん残されています。