昨夜は飯田橋のホテル・メトロポリタンエドモンドにて第36回日本SF大賞贈賞式。
今回のSF大賞は次のとおり――
- 大賞 :谷甲州『コロンビア・ゼロ 新・航空宇宙軍史』(早川書房)
- 〃 : 森岡浩之『突変』(徳間文庫)
- 特別賞:牧野修『月世界小説』(ハヤカワ文庫JA)
- 功績賞:故・生頼範義氏
「今回の選考は大荒れでした」
と、選考経過を報告した牧眞司選考委員は言ってました。3年やってて、こんなに意見が割れて結論が出なかったのは初めてだったそうです。
受賞作のほかに、候補作で特に名を挙げておられたのは、高山羽根子『うどん きつねつきの』(東京創元社)でした。いずれにせよ、昨今のSF作品には傑出したものが多いんですね。
写真は、藤井太洋・SF作家クラブ会長から功績賞を受け取るオーライタローさん(生頼範義さんのご長男)。
バックには生頼さんの自画像。右の椅子席に座っておられるのが他の受賞者の方々です。左から、谷甲州さん、森岡浩之さん、牧野修さん。
オーライタローさんのご挨拶によれば、生頼範義さんの最初の仕事は平井和正さんの『狼の紋章』の表紙絵。最後は、ダン・シモンズの『オリュンポス』だったそうです。全仕事約2500点のうち、3分の1がSF関係だったとか。いやあ、すごい存在感のあるイラストでした。
今回の贈賞式で、個人的に印象が強かったのは、堀晃さんが上京して受賞者の3人を祝っておられたこと。それと、特別賞のプレゼンターを山田正紀さんがつとめておられたことでした。
お2人ともすでにSF作家クラプを離れておられるのだなぁ……(ひとのことは言えませんが)。