惑星ダルの日常(goo版)

(森下一仁の近況です。タイトルをはじめ、ほとんどの写真は交差法で立体視できます)

案山子

2021-09-20 20:18:59 | まち歩き

 今日も快晴。きれいな青空が気持ちいい。

 お昼からNHK・FMでは「いちにちサッチモ(ルイ・アームストロング)三昧」をやってます(夜になった今も)。
 本を読みながら聞いていたのですが、ついつい耳を傾けてしまう。なんとも素晴らしい歌心ですねぇ。

 ずっと聞いていたいのですが、日課の散歩も欠かしたくない。
 午後4時過ぎ、市民農園を覗きがてら、佐須地区から野川を渡り、八雲台界隈を歩きました。

 市民農園では冬野菜の生育具合をチェック。虫にやられたのか、せっかく双葉が開いた大根がやられていました。対策をして、播き直さなくては。
 その後、カニ山からの小川に沿って下ってゆくと、「田んぼの学校」の田んぼの畦に案山子がいっぱい立ち並んでいました。

 先日、歩いた時もあったから、もうかなりの間、おつとめしていることになります。ご苦労さまです。

 案山子はスズメ除けですが、しかし、効果はあるのかな。私が子どもの頃、生家の田んぼでは使っていませんでした。
 昔の人はどうやってスズメを追い払っていたのかなあ。キラキラ光るテープや、爆発音などがありましたが、あれはいつ頃からだっけ?


十三夜

2021-09-19 21:14:04 | 季節

 いちにち抜けるような青空が広がりました。
 陽射しは強い。しかし、風は爽やか。

 朝は白菜を定植しました。
 これでキャベツ、ブロッコリー、大根、白菜と、冬野菜のラインアップがほぼ出そろいました。あと、タマネギが控えていますが、これは来年の初夏まで育てるので冬野菜とはいいかたい。ミズナ、コマツナ、ホウレン草、カブなどをどこか場所を見つけて育てることになると思います。

 夕方の散歩。あまり天気が良いので、富士山が見えるのではないかと期待してハケ上の道を歩きました。
 が、西の地平線近くには低い雲がかかっていて、富士山のあたりは隠れていました。

 深大寺裏山の墓地には、何人か墓掃除の人が。お彼岸が間近ですね。
 ハケを下り、野川沿いに東へもどってくると、前方に大きな月が昇ってきました。

 今夜は旧暦8月13日、十三夜です。
 自然と樋口一葉の同名作品を思い出し、夫のモラハラに耐えかねて実家への道をたどった主人公を照らした月も、こんなに大きかったのだろうなぁと思いました。
 明るいきれいな月なのに、どこか寂しい気がするのは、この作品のせいなんですね。


小松左京批判

2021-09-18 21:25:15 | 本と雑誌

 昨夜から時おり激しい雨が降るものの、風はほとんど吹かず。台風はその後、紀伊半島から太平洋に出て、午後3時に静岡県沖合で温帯低気圧に変わったとか。
 夜になっても雨は降ってますが、もう風の心配はしなくてよいのかな。ひとまず安心。

 午後はほとんどをオンライン会議に費やしました。
 『現代思想:総特集 小松左京』で読めたのは1編のみ。

 社会思想史を専門となさっている酒井隆史さんの「アパッチ族はメガイベントの夢をみない――「破局の精神史」のための断章」。これは『日本アパッチ族』を高く評価する一方で、『日本沈没』をはじめとするSF作品を書いたり、「花と緑の博物館」総合プロデューサーをつとめた小松さんを批判する内容。

 『日本アパッチ族』の読解にはいくつもの見事な指摘があり、よいヒントをいただきました。
 まとめの部分から引けば、『日本アパッチ族』を書いた小松左京は――

……コミュニストの残滓をいまだ保持する権力嫌い、あらゆる陣営の核兵器の撤廃を愚直に望む反戦主義者、そして階級闘争のタームで世界をいまだ分節していたであろう小松「左」京である。

 たぶんこの通りなんでしょうね。

 で、『日本沈没』や花博の頃になると――

 細心の注意で距離をとりながら大阪万博に参加した繊細な小松左京は、その二〇年後には中核からイベントを差配するようになる。その堂々たる態度からは、二〇年前の躊躇やためらい、理念に賭けた真正の怒りは消えている。それとともに、沈没や消失ものでは、アパッチ族では後景に退いていた「エリート・ネットワーク」のみが目立つようになり、大衆はといえば、ただパニックにまどうばかりの存在となるのである。

 この見方にもうなずけるものがあります。

 でも、小松さんの愛読者であり、さらに、じかに本人を知る者としては、どう反論、あるいは弁護すればいいのか、考えてみざるを得ません。
 そこには「革命運動」への距離感と日本というシステムがどう動いているかについての小松さんの考えがあると思うのですが、今ここで、すぐにはまとめきれません。


『現代思想:総特集 小松左京』

2021-09-17 20:36:28 | 本と雑誌

 台風14号は午後7時前に福岡県福津市付近に上陸。この後、四国、紀伊半島を横断して明日には太平洋へ抜けるとか。
 関東地方への影響はどうなんでしょう。とりあえず明日の天気予報は終日雨。

 風に備えて、植木鉢の対策をしました。
 鉢植えのブドウ苗2本が大きく育ち、高さ3メートルぐらいになっているのが心配。おいそれと動かすわけにもいかず、支柱をしっかり固定してみましたが……。

 昨夜はZOOM一の日会。あれこれいっぱい喋ってしまった。

 今日は雑誌『現代思想』10月臨時増刊〈壮特集 小松左京――生誕90年/没後10年〉を、あちこち拾い読み。
 読んだ記事の中では、日本の近現代史を専門としておられる山本昭宏さんの「終わる日本と終わらない日本――聖戦・革命・核戦争」の立論と内容に共感しました。
 第二次大戦と共産主義革命、核戦争への不安の三つが、小松さんの精神史において大きな影響を与えているというもので、取り上げられた小松作品、その解釈ともに感心。鋭い目をもつ人はいるものですね。


彼岸花

2021-09-15 20:42:04 | 草花

 最近、白やクリーム色のヒガンバナを見ることが多くなりました。
 たぶん、珍しさから球根を植える人がいるのでしょうね。

 でも、ヒガンバナは赤がいちばん。今日も散歩の途中、足もとの深紅に目がとまりました。

 ところで、ヒガンバナの仲間はなぜ茎と花だけが秋に、突如として出現するのでしょう?
 葉は、花の後、秋から春にかけて茂ります。
 日照が少ない時期に、葉で栄養をつくる。不思議な性質のように思えます。

 多田多恵子さんの『したたかな植物たち』(株式会社SCC、2002年)によれば、「ほかの草が枯れる時期を選んで葉を広げることで光を独占し、たっぷりとデンプンを球根に蓄えることができる」ということだとか。
 確かにヒガンバナが生える場所は、夏場は草が生い茂っても、冬は枯れているところばかりのようです。葉は地面すれすれに広がるので、他の草が茂っていれば陰になり、日照を利用することはできませんね。
 さらに推測すれば、弱い光でも効率的にデンブンを作ることが可能なのかもしれません。皆、それなりに工夫しているんですねぇ。