最近、白やクリーム色のヒガンバナを見ることが多くなりました。
たぶん、珍しさから球根を植える人がいるのでしょうね。
でも、ヒガンバナは赤がいちばん。今日も散歩の途中、足もとの深紅に目がとまりました。
ところで、ヒガンバナの仲間はなぜ茎と花だけが秋に、突如として出現するのでしょう?
葉は、花の後、秋から春にかけて茂ります。
日照が少ない時期に、葉で栄養をつくる。不思議な性質のように思えます。
多田多恵子さんの『したたかな植物たち』(株式会社SCC、2002年)によれば、「ほかの草が枯れる時期を選んで葉を広げることで光を独占し、たっぷりとデンプンを球根に蓄えることができる」ということだとか。
確かにヒガンバナが生える場所は、夏場は草が生い茂っても、冬は枯れているところばかりのようです。葉は地面すれすれに広がるので、他の草が茂っていれば陰になり、日照を利用することはできませんね。
さらに推測すれば、弱い光でも効率的にデンブンを作ることが可能なのかもしれません。皆、それなりに工夫しているんですねぇ。