スペインへ行くことは出発の3週間ほど前に決め、同行する娘が選んだ(株)アイエシイ・トラベルhttp://www.iace.co.jp/の「情熱のバルセロナ・グラナダ・マドリード8日間」に乗ることにした。パッケージツアー料金は一人178千円という格安ツアーである。スペイン往復の飛行機代とスペイン国内の飛行機・鉄道料金とホテル宿泊と朝食付であるから相当安いのだろう。(ただし色々ショッピングした訳ではないから一番安いかどうかは分からない)
このパッケージツアーについて旅行後の評価を下せば相当良かったと思う。しかし難点を言えば次の一点である。
マドリードで泊まったFinisterre(フィニステレ)というホテルが良くない。(ミニバー・冷蔵庫がないので暑くても水も飲めない、壁が薄く隣の人のいびきで寝難い等)
準備といえばスペイン国内は英語が余り通じないということなので、スペイン語会話の本を買って少し読んでみた。でも殆んど頭に残らない。また仮に簡単な質問文を覚えたところで、返事は一様でないだろう。そうなると少しぐらい勉強したところで役には立つまい。そこで1から10までの数の数え方程度を覚える位で止めにした。
で実際スペインを旅してどうかというと次のような状態だ。
ホテル
僕らが泊まったクラス(上が四つ星、下が二つ星)で、フロントには英語が話せる人がいるので用事(例えばオプショナル・ツアーのアレンジ)は足りる。しかしフロントマン全員が英語に堪能という訳ではない。
レストラン・バル
ホテル内のレストランでは英語の通じる人がいるという程度に考えておいた方が良い。
市内のレストラン・バル等~中程度の店~は、英語のメニューがない店もかなり多そうだ。
まず英語のメニューがあるかどうか確かめることが肝心だ。英語のメニューがある店でも余り英語は通じない。ただし何とか注文通りのものが出てくるから不思議なものである。
交通手段
飛行場・飛行機では英語は当然通じる。ただし国内線(バルセロナからグラナダまで乗った)の英語の機内放送は聞き取りにくい。
タクシーは殆んど英語は通じないと考えておいた方が良い。しかし目的地を告げて到着後にお金を払うだけの話であるから、スペイン語が出来なくても問題はなかった。
ただ「Parc Guell, por favor」(パルク グエル、ポル ファボル)~グエル公園へ頼みます~などと告げて、運転手がすぐ走り出すと「誤解されていないだろうか?」などとかえって不安になってしまう。行き先を書いた紙を出すのが賢明だろう。
因みにタクシーにチップを渡す風習は廃れてきている様だ。ただし私はスーツケースの出し入れをしてもらうことが多かったので、大体1ユーロ程度は渡していた。なお場所によっては荷物の数が多かったり、搭乗者数が多いと割り増し料金を取られることがあった。
鉄道についてはグラナダからマドリードまで在来線を利用したが、列車内のカフェテリアでも英語は通じない。左の写真は列車の中のカフェテリアの壁に掛かっているメニューの写真だ。サンドイッチ等英語がそのまま通じる(発音は少し違うのだろうが)ものもある。
ポケットからキーワードを書き抜いた紙を出したりしながら、不自由な旅をすることもまた楽しいものである。
ビールを頼む時に~実はビールは「ビール」で通じるのだが、あえて「Cerveza Alhambra!」(アルハンブラビール~グラナダの地ビール~を頂戴!」なんてやるのも面白い。
治安については娘がスペインを旅行した会社の同僚等から「治安が良くない」「首絞め強盗が出る」等芳しからぬ話を聞いて不安がっていた。また旅行会社のパンフレットやホームページにも警告文が出ている。実際日本人に狙いを絞った犯罪が多かった時期があったということだが最近は減少しているらしい。
私達も人通りの少ない場所は避ける等の注意を払っていた。それ故か私達は不安な目には一切会わなかった。ただし一回だけの経験でスペインの治安について云々するのは軽率であろうから、これについては事実だけをお伝えすることに留める。