ここ数日夕方に吹く風にふっと涼しさを感じる様になった。季節は正直なものでさしもの猛暑も峠を越えた様だ。それにしても今年はクール・ビズで助かった。ネクタイを締めないと汗をかく量が随分違う。クール・ビズが助けたのは暑がりのサラリーマンだけではない。小売業も随分恩恵を受けた様だし、内需拡大にもいささかの効果がある様だ。この辺りのことについては後程、ウオール・ストリート紙の記事を紹介するとして、今日の新聞には今秋からは「ウオーム・ビズ」運動を環境省が推進すると書いてあった。新聞によれば二酸化炭素排出量を削減する効果は暖房を抑える方が冷房を抑えるよりはるかに高いそうだ。環境効果もさることながら、日本のビジネスマンが少しお洒落に気を使う様になることは大変良いことだと思う。人生、楽しくなくてはいけないのだから・・・
さて以下はウオール・ストリート紙の抜粋
- クール・ビズの副次効果として、小売業売上が拡大している。統計データが得られる6月について見れば小売業売上は前年同月比3%増加している。例えば百貨店では大丸が4.8%増加と好調。
- 好調な売上に助けられ、百貨店株も急進。クール・ビズ・プログラム開始以来、伊勢丹株は22%、大丸は21%、ファースト・リテイリングは39%株高になっている。この結果小売業株のP/Eレシオは33倍になり、トピックス平均の24.5倍を上回っている。
- アナリストとファンドマネージャーは小売業株がこれ以上急上昇する可能性はないが、急落する可能性もないので「ホールド」を薦めている。ただし彼等はクール・ビズに始まる売上拡大トレンドが持続することを予想している。
- アナリスト達は「クール・ビズの効果は予想より大きく」「消費全般がより明るい様相を呈している」と言う。
- クール・ビズは日本の男性にとって単なる「支出の理由付け」以上のものを生み出した。それはダークスーツファッションから抜け出すチャンスである。
この記事と「ウオーム・ビズ」を関連付けると、「ウオーム・ビズ」の副次効果として男性の秋冬衣料市場が活気を帯びる可能性があるだろう。特に昨今の株高が持続すると、財布の紐を少し緩めても良い気になるというものだ。
皆でウオーム・ビズも応援しようではないか?