ファイナンシャルタイムズに目を通していたら「日本の100円ショップの閉鎖が続いているが、これもデフレ脱却の兆し」という書き出しの記事に出会った。記事の概要は後程紹介するが、言われてみると100円ショップにも変化が出ている様だ。最近100円ショップに行く用事もないので、生活実感として100円ショップがどう変った良く分からないが、マスコミに出たところではローソンが5月に始めた100円ショップを早くも見直すという話がある。
ところで100円ショップの大手といえばダイソー(大創)だが、同社の矢野社長は次のようなことを言っている。
- 小売業は消費者にすぐ飽きられるので長続きするものではない。
- アメリカでは百年以上続いた会社はほとんどない。これが資本主義というもので、資本主義時代を生きる我々は会社はつぶれるということ以外考えてはいけない。
特に後者はやや極論かもしれないが、少なくとも我々金融界に身を置いてきたものは、実際に会社が潰れたかどうかは別として、会社が換骨奪胎する程変化したことは殆どの人が経験したはずだ。そういう意味では「会社が潰れる」ということを考え方の基本に据えることは、中々肝の据わったものの見方であろう。
さてファイナンシャルタイムズの記事のポイント:
- 日本中で100円ショップの閉鎖が続いている。(今度の週末にでも街を歩いて実際に見てみよう!!)
- 100円ショップは資産バブル崩壊後、買い物客がより倹約に気を使うようになったので人気を博していた。日本では失われた10年の間(物価が上昇しなかったので)「100円」の値札を付け替える必要が殆どなかった。
- しかし現在ではある100円ショップは閉鎖され、他の店は自身を取り戻した消費者の要求に応えるべくより高い商品群へシフトしている。このシフトは日本経済で進行している広い変化の一つの兆候と見られる。
以下は個人的な見解であるが、日本経済が正常な状態に戻ってくるとすれば小売業もより周辺的なものより本格的なものが、ピックアップする可能性が高いのではないかと見ている。
個別株投資のためにも週末は色々な店を覗いてみよう!