今日(4月9日)の日経平均は1.5%近く下落して9,546円で終わった。先週1週間の損失としては過去8ヶ月間で最悪のパフォーマンスだったから悪い地合を引きずっている形だ。アジア株全体も金曜日の米国の雇用統計を受けて4日連続の下げだ。3月の非農業部門雇用者数については市場予想は20.3万人だったが、発表された統計データでは12万人に過ぎなかった。この数字は10月以降最低だった。為替市場は弱い雇用データが連銀に緩和政策を求めると判断し(ドルの金利が下る)、円に対してドルが売られた。
3月の雇用データについて、私は特段の予想を立てていなかったが、2月の雇用データ(失業率)については市場予想よりも悪いのではないか?と想像していた。http://blog.goo.ne.jp/sawanoshijin/d/20120229
市場は米国の雇用市場について楽観的に見過ぎていた~世界経済の拠り所として米国経済の回復に対する期待が強かった~と思われる。第1四半期の好調だった株式パフォーマンスは米国の雇用統計(非農業部門の雇用増)が牽引したことが大きいがこれから暫くはその反動に悩みそうだ。
でも冷静に考えると米国の雇用市場もそれ程強くないというのが現実なのだろう。もっともニューヨークタイムズは「工業、レジャーなどという景気循環的なセクターの雇用が相対的に強かったので、雇用の成長トレンドが低下したと結論付けるのは早過ぎるだろう」というバークレーズキャピタルのアナリストの意見を紹介していた。