昨日(4月9日)発表された米国の4月4日までの1週間の失業保険新規申請数は前週比14千件増加して281千件だった。5週間ぶりの前週比プラスだったが、市場予想の283千件より低かった。
4週間移動平均は、3千件減少し282,500件となった。これは2000年以降で最低の水準。
BIDNESS ETCというサイトに、This week's Claims Data negates scare of Job growth(今週の失業保険申請データは雇用の成長に関する恐怖を打ち消す)という記事がでていた。
その中にMarch payroll data might have been a fluke.という一文があった。「3月の雇用データは珍事だったかもしれない」という意味だ。1週間前に発表された3月の非農業部門雇用者増は、市場予想を大きく下回ったが、それはたまたまの出来事で、雇用市場は堅調だという意味だ。
Flukeはイディオムではないが、面白いことを連想したので書いてみた。
Flukeには「珍事・僥倖」という意味の他「ヒラメ」という意味もある。釣好きな人はこちらを連想するだろう。四半世紀ほど前ニューヨークで暮らしたことがあり、春先になるとロングアイランドにヒラメ釣りに出かけたことを思い出した。
Flukeに「ヒラメ」と「珍事」という全く異なった意味があるのは、ヒラメは滅多に釣れないからだろうか(根拠のない憶測だが)。
当時は「一人5匹までヒラメの持ち帰りOK」というのが釣り船のルールだったが、私の腕前では3匹釣れれば良い方だった。
ヒラメ釣りの難しさは合わせのタイミングである。ヒラメはもぞもぞとゆっくりエサを食べるので早く合わせるとヒラメが逃げてしまうし、合わせるが遅すぎるとエサを取られてしまう。
雇用の話に戻ると、米国労働省の発表では失業保険の受給者は3月28日の週は23千人減少し、230万人だった。これまた2000年12月の以降で最低水準。米国の雇用市場は確実に改善しているようだ。とすればまた連銀が政策金利引上げを早めるのではないか?という観測が高まりそうだ。
政策金利のタイミングはどこかヒラメ釣りの合わせのタイミングに似ているかもしれない。早過ぎてもいけないし、遅すぎてもいけないからだ。もっともこちらは珍事ではなく、遅かれ早かれ起きることは間違いないのだろうが。
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