金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

ネパールの大地震、ニュースを山の中で聞いてびっくり

2015年04月28日 | ニュース

一昨日ネパールトレッキングに一緒に行った友人から、「ネパールが大変です」というメールが入ってきた。その時私は八甲田山の山の中で山スキーの最中。何のことか?と思ってホテルに帰ってからインターネットで調べると、死者4千人を超す大地震が起きていたのだった。

震源地はWSJの記事によるとネパールの旧都ゴルカに近い場所だ。

インド亜大陸のプレートがユーラシアプレートにぶつかる構造帯が震源地のようだ。この構造帯はカトマンズと第2の都市ポカラを結ぶ幹線道路と並行しているから、交通の大動脈が痛手を受けている可能性が大きい。

旅行会社を経営している友人一家は無事だったという関係者からのメールが入ってきたが、てんやわんやになっていると思われる友人宅にメールを出すのは控えている。

できる支援はしたいが、今のところ日本からの支援隊や報道陣を載せた飛行機はカトマンズに着陸できなかったようだ。

昨年に小学校寄付のために訪れたゴルカに比較的近い村の子どもたちは大丈夫だったろうか?

エベレストでは大雪崩が起きたというが、それ以外の山では登山者やトレッカーは大丈夫だったろうか?

一体今ネパールのために何をなすべきか?となると迷ってしまう。結局多少の寄付をするくらいしかないのか?と思うともどかしくなってくる。

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4月の八甲田山(3)~強風の中最高峰大岳へ

2015年04月28日 | 

4月27日(月曜日)快晴。朝起きると風が強い。朝露天風呂に入っているとホテルの上のブナ林がゴーゴーとうなりを上げていた。フロントに聞くと「この風ではロープウエイは動きません」とのこと。従って酸ヶ湯温泉からシールで大岳を往復することにした。ロープウエイを使って楽をしようとする計画はもろくも崩れた。しかし元々我々(私とNさん)は山屋である。シール登行こそ山屋の本領である。

8時過ぎにホテルの車で酸ヶ湯温泉上の登山口まで送って貰った。今日はシール+スキーアイゼンを使うことにする。

8時17分登山開始。標高891m。

酸ヶ湯からの登りはしばらく急登が続いたので、スキーアイゼンが威力を発揮した(シールだけも問題はないが)。

途中年齢不詳の女性単独登山者と言葉を交わしながら、登っていく。青森市内在住で日帰り登山とのこと。

9時01分、沢に入った。標高1,044m。少し硫黄のにおいがした。沢底を登っていくと、右岸から崩壊した岩屑が散乱するノド(両岸が迫っているところ)に到達。これから上はスキーが使えなさそうなので、ここにスキーをデポした。標高1,186m、9時32分だった。

藪の中のトレースをたどると広い雪原にでた(9時58分)。

 

大岳が目の前にそびえる。右手の雪の大斜面を登る方が夏道を歩くよりは、スキー兼用靴には歩きやすいのだが、強風にあおられて転倒するリスクがありそうなので、夏道を取ることにした。標高1,450mで雪は消え後は強風の中、よろよろしながら、大岳を目指す。畏友のNさんが一緒でなく、単独行であればこのあたりで止めるのだが・・・・。もはや高齢者の遊びの域を越えている。

それでも何とか10時52分登頂。

風が強く帽子を飛ばされそうになる。

11時41分スキーデポ地に戻った。11時49分滑降開始。板を履くと登山口までは15分。12時5分登山口到着。酸ヶ湯温泉千人風呂で体を温め、蕎麦を食べながら、時間調整を行った。4時半の新幹線に乗り、9時過ぎには自宅に戻った。

なお今回沢をつめて、大岳と硫黄岳の鞍部にでたが、沢の途中から右手の斜面を登り、硫黄岳南面を捲いて仙人岱ヒュッテに出るルート(硫黄岳ルート)を使う方法もあったようだ。そちらの方が距離は長くなるが、上部までスキーを使えた可能性がある。

2泊3日の八甲田山は、ゲレンデスキー・山スキー・最高峰大岳登山とてんこ盛り、山遊びを極めた3日間だった。

東京からの距離を考えると「また来る」と断言はし難いが、まだまだ素晴らしい山スキーコースがあることは確かだ。毎年この時期になると「八甲田に行こうかどうしようか」と悩むことは間違いない。

 

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4月の八甲田山(2)~最長の箒場岱ルートを滑る

2015年04月28日 | 

4月26日(日曜日)快晴、しかし風が強い日です。昨日ホテルでツアーに申し込んだ約10名で一日ツアーに出かけます。ただしどのコースを滑るかは、ロープウエイの山頂駅まで分りません。当日の天気や雪の状態を見て判断するということなのでしょう。

9時始発のロープウエイは満員で次のロープウエイで山頂駅へ。風速15,6メートルと風が強く、時々ロープウェイが止まりました。

全員揃ってツアーに出発したには午前9時51分。どうやら八甲田山のツアーコースで一番長い箒場岱ルートに行くようです。

まずツボ足で田茂萢岳(たもやちだけ)へ。そこから一度谷底に滑ります。

下で見ていると沢山の山スキーヤーが滑ってきます。ここを左に滑っていくと「宮様ルート」で酸ヶ湯温泉まで降ることができます。

滑り降りたところの標高は1,999m。ここから井戸岳中腹(1,511m)まで標高差約500mの登りです。シール組とスキー担ぎ組に分かれて登ります。ガイドさんの一部やツアー客の一部には、スキー板の裏に「うろこ」がついた板を使っていました。これだとシールなしにある程度の斜面を登ることができるので便利そうです。ガイドさんに「滑り具合」と聞くと「それほど抵抗はありません」という返事でしたので、「うろこ板」も山スキーの選択肢の一つだ、と思いました。まさに「目からうろこ」ですね。

11時35分大岳ヒュッテ到着。ここから井戸岳当面の斜面をトラバース気味に登り、12時15分井戸岳と赤倉岳の鞍部に到着。

大岳に向かって登っていく人が見えました。大岳環状ルートを滑るのでしょう。

しばらくスキー担ぎ組を待ちました。スキー担ぎ組は強風の中井戸岳の夏道を越えてきました。風でスキーが煽られて大変だったそうです。

 目の前に高田大岳がそびえています。この斜面も山スキーヤー垂涎の斜面だそうです。

12時32分シールを外して、赤倉岳東面の無立木の大斜面に飛び込みます。このルートは3月中は閉鎖(おそらく雪崩のリスクあり)、4月から開放しているとのことでした。

大斜面をあっという間に滑り切るとあとは、ブナやアオモリトドマツの疎林帯をゆっくり滑りました。

13時25分標高708m付近で遅いランチ。

ガイドさんが持参のスコップで雪のテーブルと椅子を作ってくれました。またキクラゲ・舞茸入りの味噌汁も振る舞われました。

ツアー客の中には持参の赤ワインの栓を抜く人もいました。恐らく何回かツアーに参加して、ツアーの楽しみ方をご存知なのでしょうね。

まわりにはブナの巨木が立っています。

ブナ林を春の爽快な風が吹き抜け、気分は最高でした。

山屋として最高のひと時です。日本は世界的に見て、最も山スキーに適した山と雪に恵まれた国です。その中でも八甲田山は素晴らしいの一言に尽きます。山屋としてこの贅沢な世界に遊ぶことができたことに感謝します。

また同行のスキーの大ベテランHさん、Iさん、ヒマラヤ登山経験のある山の大ベテランSさん、長年の山仲間の畏友Nさんと楽しいひと時を過ごすことができたのも良い思い出になるでしょう。13時50分再びスキーを履いて、すっかり傾斜がなくなった疎林を滑っていきます。14時25分箒場岱のパーキングに到着。標高613m。こうして標高差9百メートル、距離約15kmのスキーツアーは無事終了しました。

 

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4月の八甲田山(1)~毛無岱で足慣らし

2015年04月28日 | 

4月25-27日、城ヶ倉温泉に泊まって春の八甲田山を堪能した。

多少大袈裟な物言いをすれば、山を愛する日本人であれば、一度は遊びたいのが春の八甲田山です(といっても私も64歳にして初めての八甲田山なのですが)。

今回は1日目にロープウエイの山頂駅とロープウエイ山麓駅を結ぶダイレクトコースとフォレストコースを滑り、最後は山頂駅から毛無岱を滑って酸ヶ湯温泉まで降りました。

ダイレクトコースは一般ルートとロープウエイの下の豪快な谷を滑るバリエーションルートがあります(ただしコース外ですので、大声で推奨はできませんが"(-""-)")

ダイレクトコースとフォレストコースは滑降時間約20分。ロープウエイでの登行時間は10-15分(風が強いと減速運転)ですから、大体1時間かけて1ルートを滑る(ロープウエイの運行は20分間隔)計算になります。

写真はダイレクトコースをすべるIさん。

ゲレンデスキーのベテランだけあって、ストックの位置が決まっていると思います。

コースは総て非圧雪。傾斜はありませんが、正確で力強いテール操作が求められます。

午後3時のロープウェイで山頂駅に集合。3時17分総勢9名で「中央ルート」と呼ばれるコースを通って酸ヶ湯まで滑りました。

八甲田に来るまでは、城ヶ倉温泉にダイレクトに滑り込む「城ヶ倉温泉ルート」を滑る予定でしたが、雪が融けて滑走禁止のため、酸ヶ湯温泉に向かうことにしました。

山頂駅から右手に滑り易い広い斜面が広がっているのですが、右に滑ると中央ルートから外れ登り返しが大変ですので、目印の竹竿を見ながら、田茂萢岳から南に延びる尾根の裾付近を滑っていきます。

左手に八甲田山の最高峰・八甲田大岳(1,584m)が見えます。

灌木を縫うように滑ります。

正面には南八甲田山の櫛が峰(1,516m)が見えます。この山も山スキーヤーが愛する山だ、と聞きました。

3時35分寒水沢を越えて毛無岱にでました。岱(たい)は高層湿原の意味です。しかし美しい湿原も今は雪の下です。

ここは平坦からやや登り気味なのでスキーは滑りません。4時10分酸ヶ湯温泉を真下にみる急斜面の上にでました。

雪が荒れた急斜面です。こういう場所では、テールを飛ばし気味にスキーを操作して、ブレーキをかけながら滑ります。

4時16分酸ヶ湯温泉到着。ちょうど1時間のツアーでした。城ヶ倉温泉ホテルの車を読んで、3分ほどのドライブでホテルに帰りました。

 

 

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