金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
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日本の若者の情報通信技術はOECDの中で最低

2015年06月04日 | デジタル・インターネット

最近流し読みした記事の中に「日本の若者の情報通信技術ICTはOECD諸国の中で最低」というショッキングな情報があった。

元ネタはOECDレポート。このレポートは有料なので、細部は見ていないが、レポートの中のグラフは上記のとおりで、そのまま受け取ると日本の若者の4人に1人は情報通信技術力に欠けているということになる。情報技術力の欠如した若者の比率は先進国平均が10%だから驚くべき数字ともいえる。日頃電車の中等で、スマートフォンの画面にくぎ付けになっている若者の姿とこの数字が示すところの乖離が大きいので、OECDが行ったテストの中身を見ないで、日本の若者のICTスキルが先進国最低と断じるのは、危険かもしれない(OECD調査はPCの利用を前提としているようだ)とは思うが。

また昨年OECDが行った調査OECD Digital Economy Papers No.242によると、日本の職場でのICT技術の利用状況はこれまた先進国の中で最低なのだ。

多くの職場で、コンピュータが導入されている事実と情報通信技術が仕事で利用されていないという調査報告の落差をどう解釈するべきか悩むところだが、直観的に私はとりあえず次のように理解している。

「パソコンは配布されているけれど、データ解析等生産性向上に資するような情報処理技術のツールとして活用されていない」

以下のことは私の周りの人を見た限りの判断なので、安易に普遍化することは危険なのだが、私は次のように感じている。

・仕事のできる人(あるいはdecisiveな仕事をしている人)は、総じて情報通信技術をうまく活用している。どれ程高いレベルで活用しているかは不明だが、少なくともスケジュール管理やシームレスな情報管理(PCに送ったメールをリアルタイムでPC以外の端末~スマートフォンなど~で読むなど)ができている。

・私の趣味の山登りに関して言えば、新しい情報通信技術を取り入れている人とクリエイティブな登山を行っている人の相関関係は、相当高い。一方本屋に並んでいるガイド本や地図をみて、大勢の人に混じって山歩きをすることを山登りだ、と考えている人は総じて情報通信技術力が低い。

これは限られた範囲の情報に基づく私の見方なのだが、私は情報通信技術と積極性・創造性の発揮の間には強い相関関係があると判断している。従って私は情報通信技術の活用に積極的でない人は極端にいうと生き方そのものが受動的であると判断しているのである。

仮にこのような見方が正しいとすれば、OECDレポートが示唆する問題は、単に技術レベルの高低ということを越えているかもしれない・・・・

 

コメント (1)
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