今日から10月になりました。私にとって10月の最大のイベントは月末から出かけるネパール・トレッキングです。
トレッキングも4回目なので勝手を知りあまり準備をすることもありません。でも何かにつけてネパールのことを考えるのはやはり旅への期待が高まっている証拠なのでしょう。
さてたまたま読んでいた角田光代さんの「まひるの散歩」というエッセー集の中に「もっと市場を!」という小文がありました。
「異国を旅するとき、着いた町で私が必ずいくところが二カ所あって、それは宗教施設と市場だ」と角田さんは書き出します。この二カ所にいくとその村、町、市、もっと大げさにいうとその国をてっとり早く理解することができる気がするのだ。角田さんは続け「人が密集して住んでいる場所には宗教施設と市場はかならずある」と断言しています。
ところが私の記憶ではネパールではヒンズー寺院や仏教寺院などの宗教施設にはよく出かけましたが、市場にいった経験はないのです。
カトマンズの中心のタメルには土産物を売る商店やレストラン、旅行代理店などが沢山並んでいます。でもそれはあくまで旅行客を相手にした店で角田さんがいう市場ではないようです。角田さんがいう市場は食料品を売っている市場なのです。
カトマンズで私が歩くところは街中が中心なので、市場がないのか?と思ってポカラなど他の町や村のことを思い出してみたのですが、野菜や果物、魚などが並ぶ市場を目にした記憶がありません。
ネパールは農業国なので農作物はそれなりに収穫できるはずですが、大きな市場はないような気がします。田舎では自作自給のため市場がないのはわかりますが、カトマンズやポカラのような大都会ではどうなっているのか?改めて疑問に思った次第です。
何回旅行しても、見ているようで案外大事なものを見落としているのかもしれません。角田さんはネパールも旅しているので、機会があれば「ネパールに市場はありましたか?」と聞いてみたいと思っています。