今月からNPO法人Help Nepal Association-Japanの副理事長(対ネパール交渉)を引き受けることになった。
このNPO法人は私の大学山岳部の大先輩が設立した団体で今までネパールに20校以上の小学校を建設している。私も今まで理事として名前を連ねていたが、理事の方の高齢化に伴い、少し重たい役割が回ってきた訳だ。
兵庫県宝塚市をベースとした団体なので、日常的な活動に参加する機会は少ない、多少なりとも役に立てることはないか?と思いネパール関連のニュースをブログの掲載していくことにした。
ブログには2つの意味があると思う。第一にはまず情報を読者に発信することである。そして第二は自分で集めた情報を蓄積して置く場所である。
この法人の主要メンバーは割とご高齢なので、どれほどブログを読まれるかは分らない。だが気が向いた時に読んで頂けたらそれで良いと思う。そして自分の中でネパールに関する情報を蓄積して、どういう援助の方法が良いかを考えていきたいと思っている。
ニュースソースとしては、将来的には親しくしている現地の協力者のなまの声を伝えていきたいと考えている。
しかしまずは現地紙(英字)を少し読み込んで、昨年春の大地震の影響や秋の憲法制定、そしてその後のタライ地方で起きた反政府運動とインドとの国境封鎖、ガソリン等の輸入停止、電力不足の状況等を押さえていきたいと思う。バックグラウンドなしに細かい話を聞いても消化不良を起こすからだ。
従って当面はカトマンズ・ポスト紙に掲載された記事を紹介しながら、自分の理解を深めていきたいと考えている。
さて第一弾は手頃なところから始めるとして「汚染が進むフェア湖」の話から。
フェワ湖というのはネパール第二の都市ポカラ郊外の美しい湖だ。
フェワ湖周辺には2回行ったことがあるが、私はここから見る山岳風景(写真右はマチャプチャレ、左はアンナプルナ南峰か?)は世界第一級だと思う。
ネパールというと多くの日本人はまず世界最高峰のエベレストを思うが、簡単にヒマラヤの絶景を見る場所としてはこのフェワ湖周辺が最高だと私は思っている。湖の周辺にはきれいなホテルも多くリゾート地としてはネパール屈指の場所だ。
そのフェワ湖で汚染が進んでいるという記事を最近カトマンズポストで見た。記事によると1957年には10㎢あった湖は周辺の住宅・ヒュッテの建築や体積土砂により4㎢まで小さくなっている。そんなことは知らずに4年前は素晴らしい場所だと思って盛んにシャッターを切っていたが、フェワ湖を取り巻く問題は深刻化していたのである。フェワ湖の研究者はポカラ市等関係者がすぐに解決策に手を着けないとやがてフェワ湖は消滅してしまうと警告を発している。
フェワ湖はポカラの、そしてネパールの貴重な観光資源であるとともに、貴重な動植物(約200種の野鳥が棲息しているそうだ)の棲家でもある。
資源の少ないネパールでは観光産業は外貨を稼ぐ重要な産業だ。ネパールの発展のために、フェワ湖の環境保全が前向きに取り組まれることを願わずにはいられない。そしてこの国ではモノゴトはそうは簡単に進まないのではないか?という危惧を禁じ得ない。
なぜモノゴトはそうは簡単には進まないのか?ということは恐らくネパールを考える上で最大のテーマになるだろう。
チベットからの亡命、国境警備などの現状など、お話が聞けると嬉しいです。
以前、何だったかの検索をした際にお邪魔して以来、私も京都育ち(伏見なのでちょっと外れです・・・)ということもあって時々拝見していますが、大学も同じと知って驚いています。(私はJ出身です。)
ネパールについてはあまり知識が無いため、今後の記事も楽しみにしております。
寺院はありました。ポカラの中心は今の旧市街でした。
その後訪れる度に風景は変わっていきました。それに伴って湖の汚染、外来植物の繁殖(ホテイアオイの繁殖が圧倒的、この植物は世界の侵略的外来種ワースト100に選ばれている、アメリカでは環境問題となっている州もある)さらに山の上まで自動車道を作った為洪水と地滑りが雨季の度に発生している。湖畔の丘の上にある日本山妙法寺に通じる道路も毎年のように地滑りが発生している。ネパール政府も保全活動を実施しているが目に見える効果が表れていない。今年6月の初めにポカラクリーンアップ活動がスタートしたことをネパールの新聞が報じました、期待したいと思います。
余談ですが、私は2014年3月にフェワ湖を訪れた時バラヒ寺院で観光客の記念撮影を生業にしているマヘンダラに「あなたは日本のTVに出てポカラのスターだよ」と声をかけました、彼は「私はあのフェワ湖に写る逆さヒマラヤ撮影のために午前2時から用意していた、TVクルーのために一生懸命働いた、しかしTV会社はDVDを送ってくれない」と私に怒りぶっつけるようにまくしたてました、話をしているうちに最ものことだと思い、運よくその番組コピーをしてあったので早速送ることを約束した。(BS日テレ 2013.6.18放送・絶景・世界自然・7ワンダーズ・ヒマラヤを望む湖の町)
暫くして彼から電話がかかってきた、嬉しそうな声でDVDを見て自分の仕事
に満足したと大変喜んでいた。今度、ポカラで美味しい料理をご馳走するから
待っているよと言ったが、残念ながらまだ実現していない。