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これほどまでに嫌われている候補者いない米国大統領選挙の不思議さ

2024年03月08日 | うんちく・小ネタ
 米国大統領選挙を見ていると、ごく単純に「もっと若くてまともな人はいないのか?」という疑問を持ちます。大きな声でいうかどうかは別として、多くの日本人は同じような疑問を感じているのではないでしょうか?
 いや日本人だけではありません。アメリカ人も同じような疑問を持っています。
 WSJはBiden vs.Trum: A Familiar machiup in an unprecedent electionという記事の中で「かってアメリカ人はこれ程高齢の候補者の中で選択を迫られたことはなかったし、既に大統領として実績を積んでしかもこれ程嫌われている候補者の中から選択を迫られたことはなかった」と述べています。
 記事を読んでいくと、バイデンとトランプの戦いは政策論争というよりも、大統領としての業務遂行能力を巡る争いになるのではないか?と述べています。
 バイデン氏については有権者の2/3近くが再び立候補するには高齢過ぎると述べています。トランプ氏については世論調査では、彼に対する有罪判決は政治的立場を危うくするので、国民に対し、刑事・民事訴訟がホワイトハウスまで追いかけてこないことを納得させる必要があります。
 今世界中では民主主義国家の数が減り、権威主義的な国家の勢いが増しています。
 民主主義の旗頭と思っているアメリカには、もう少し国民の信頼を得ることができそうな大統領候補がでてきて欲しいと思うのですが、現実は厳しいようです。
 その理由は何か?ということを軽く考えてみました。
 その一つはアメリカはかならずしも民主主義の旗頭ではないのではないか?ということです。エコノミスト・インテリジェンス・ユニットが発表している民主主義指数ランキングではアメリカは29番目で欠陥民主主義国家に分類されえいます。ちなみに日本は16番目で完全民主主義国家に分類されています。アメリカの点数が低い一つの原因は政治文化の点数が低いことです。
 もう一つはアメリカの大統領は他の民主主義国家(たとえば日本)の元首に較べて非常に強い権力を持っているということです。つまりギリシア・ローマ時代の独裁官(ディクタートル)のような色彩を持っているということです。
 トランプ氏は権威主義的に見えますが、アメリカ人の中には権威主義的な人を好む人がかなりいるような気がしますね。
 それにしても、度肝を抜くような起業家を輩出するアメリカでどうして、もう少し選挙民を魅了できる大統領候補は出てこないのでしょうか?
 仮にアメリカの大統領になっても実現できることは限られているのに、比べ起業家の方がはるかに多くの夢をかなえられるからなのでしょうか?
 ときどきこの問題を考えてみたいと思います。

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