昨日(9月19日)ワイフと「後妻業の女」を観にいきました。「シン・ゴジラ」にするか「後妻業」にするか迷ったのですが、ワイフの希望を尊重して「後妻業」を選択。雨の3連休。遠出をあきらめた人たちで映画館のある武蔵村山イオンモールは混んでいました。2,3か月ぶりにここの映画館に来たのですが、券売所が大部分自販機に変わっていました。
「後妻業の女」(公式サイト http://www.gosaigyo.com/)は、再婚願望を持つ高齢資産家を狙って大竹しのぶ演じる後妻業のエースとそれを裏で操る結婚相談所所長(豊川悦治)が中心となって繰り広げるピカレスク(悪徳小説・映画)です。
登場する人物はほとんどワル。後妻業はいうに及ばず、後妻業の真相を暴くため嗅ぎまわっていた探偵も金目当てのワル。その他小さなワルが跋扈します。
ワルは結局最後まで生き延びる。「天網恢恢疎にして漏らさず」の真反対で中国の春秋時代を跋扈した大盗賊・盗跖の現代版のような話です。盗跖は天寿を全うしたばかりか、説教に来た孔子を論破したという話があります。
映画を見終えた後、正義感?のワイフは「ワルが生き延びて栄えるなんてスッキリしない映画ね」と感想を述べていました。ワイフの好きな刑事ドラマでは、ワルは最終的に捕まるのですが、実社会では必ずしもワルは捕まりません。
映画の中で「警察は週刊誌が取り上げて動く」というセリフが出てきます。マスコミ沙汰にならないワルの中には悪事を重ねるケースも多いでしょう。
特に相続がらみでは「法律上犯罪かどうかグレー」程度の領域で、消費者の無知・欲望・恐怖心を操った悪徳商法が跋扈しているのが気がかりですね。
娯楽映画ですから、特に教訓を引き出す必要などなく、大竹しのぶや豊川悦治の熱演を楽しめばよいと思います。
ただし多少何かを考えるとすれば、社会的に成功し、人間力を持っていると思われる被害者(後妻を迎える高齢者)も、己の色欲に迷い、後妻の毒牙を見抜くことができなかったということ、高齢化社会はワルがはびこる余地が多いということでしょうか?
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