WSJにIt isn't just Tom Brady ーMore people are coming out of retirementという記事がでていた。
「それはトム・ブレディだけじゃないーより多くの人々が退職から戻ってくる」という意味だ。
トム・ブレディは、最高のアスリートと言われたアメフト選手で一度リタイアを宣言したがまた現役復帰をするようだ。
一度辞めた人が復帰するのはトム・ブレディだけではなく、今のアメリカで早期退職者の約3%が再び仕事に復帰していると記事はいう。これは過去最高の割合らしい。
コロナ感染拡大が始まった時、それを機会に定年年齢前に早期退職する人が増えた。記事によるとその数260万人。定年制度は年齢による労働者の差別という観点からアメリカには法的な定年年齢はないが、公的年金がフルに支給される66歳を持って定年とみなす考え方は定着しているようなので、コロナ期間中に職場を去った人は66歳未満の「早期退職者」といえる。
早期退職者が多かったのはコロナに加えて、株価上昇で資産価値が上昇していたことも大きい。豊かな老後を送ることができる資産があるということで早期退職をした人も多いようだ。
だが現実は必ずしも想定していたとおりには行かなかった。株式相場は今年に入って乱高下を繰り返し、資産は必ずしも豊かな老後を保障するとは言えなくなった。退職してみるとやることがなくて退屈という人も多い。
一方雇用市場では人手不足でスキルのある人の職場復帰には歓迎の声が高い。またリモートワークのような働き方改革で、労使とも選択肢が増えたことも早期退職者の職場復帰のプラス材料になっている。
日本ではコロナのために早期退職したという人はそれほど多くないと思うが、一度現役を退いた人が再び仕事に戻ることがもっと増えても良いだろう。
それも働き方改革だと思う。
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