金融そして時々山

山好き金融マン(OB)のブログ
最近アマゾンKindleから「インフレ時代の人生設計術」という本を出版しました。

パウエル連銀議長議会証言を受けてS&P500、ナスダックは高値更新

2024年07月11日 | 投資
 今週2日間にわたるパウエル連銀議長の議会証言をうけて米国株は上昇した。
 S&P500は6日間連続で高値を更新した。これは2021年以降の最長記録だ。
 連銀議長の証言のポイントは次のようなことだった。
  • 連銀は過去2年間、労働市場の過熱がインフレの原因としてきたが、議長は労働市場は広範なインフレ圧力の源ではないと述べた。
  • 議長は高インフレは、非常に強い需要と、パンデミックにより混乱していたサプライチェーンの衝突により引き起こされたと述べた。
  • 議長は労働市場の冷え込みを指摘し、さらなる軟化は歓迎されないだろうと示唆した。
投資家は、金利低下がようやく間近になってきたとう兆候に満足しているようにみえたとWSJは述べていた。
 インフレが鎮静化に向かっているかどうかの大きな目印は今日発表される6月の消費者物価指数だ。ダウジョーンズの調査によると、エコノミストの予想は、6月のCPIは5月より0.1%上昇し、前年比は3.1%上昇ということだ。

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Monicaの並行翻訳は経済記事を読むのに好都合

2024年07月11日 | デジタル・インターネット
 少し前から使い始めたAIアシスタントのMonica。私はもっぱら在留外国人に日本語を教える時の教材作りや文法の説明、あるいはボランティア活動に関わる英文レターの作成に使っていますが、最近MonicaにWebの並行翻訳機能があることを知りました。
 これはWSJの記事を並行翻訳した写真ですが、英語のパラグラフの下に日本語訳が表示されています。
 Googleには全ページを日本語に訳す機能があるのですが、これを使うと個々の文章が正しく訳されているかどうか一目では分かりません。
 しかしパラグラフ単位で翻訳文が表示されるとその訳が妥当かどうか一目で判断できるので便利です。
 また資産運用業務に携わる人が、英文経済記事を読みこなすための学習ツールとしても使えると思いますね。便利になったものです。
 さらにいえば、個人投資家の人もより簡単にナマの金融・経済ニュースを簡単に読めるようになった訳ですね。
 投資の地平線が広がる便利な時代ですね。


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投資の神様は為替ヘッジで儲け、我々はヘッジなしで儲けている

2024年07月09日 | 投資
 WSJにTempted by Japan's Booming Market? Be like Warren Buffettという短い記事が出ていた。
「活況を呈する日本株に惹かれる? バフェットさんのようになりなさい」というタイトルで、為替ヘッジをしながら日本株に投資し、大きな利益を得ている投資の神様ウォーレン・バフェットの投資行動を紹介した記事だ。

バフェット氏はかって「自分は重要でかつ自分が知ることができることに集中する」と言っていた。為替の変動は投資の上で重要だろうが、知ることはできないのでバフェット氏は取り組まずに避けることにした訳だ。
 バークシャー・ハザウェイ社は日本株を買い持ちする代わりに、16億ドル相当の円建て債券を発行して資金調達を行った。こうしておけば円ドル相場がどちらに動こうとも為替の沿道による損得は発生しないことになる。
 ヘッジの効果をMSCI Japan ETFのヘッジあり、ヘッジなしで較べると、過去5年間でヘッジありのリターンは87%でヘッジなしのリターンは36%に留まった。
 記事はこの他、円安は日本の株価を押し上げるという伝統的な常識も崩れていると述べている。そして記事は個人投資家はバフェット氏のように円で借入をすることはできないが、ヘッジ付ETFを買うことができると述べている。

 さて話を日本から外国株を買っている投資家について考えてみると、為替ヘッジなしで米国株を買うことで、米国株の配当と値上がり益に加え、為替差益も手に入れることができる。
 確かにバフェット氏のいうように、為替がどう動くかは読み難い。毎日相場にかけている銀行などのディーラーでも為替で儲けることは難しいようだ。金利で張る方がもう少し確実に儲けが出るというのが、この世界の常識だ。
 確かに明日の為替レートを当てることは難しい。しかしもう少し遠い先の為替のトレンドを予想することはそれよりは簡単だと私は考えている。
 たとえば人口が減少する国の通貨は弱くなる傾向があるという仮定をおいてモノゴトを判断してもよいと私は考えている。経済の専門家からは反論があるだろうが。
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初夏の尾瀬を駆け抜けました

2024年07月07日 | 
 昨日(7月6日土曜日)朝6時に山の鼻の尾瀬ロッジを出発して、尾瀬沼から大清水に下りました。
 ロッジの朝ごはん(おにぎりと卵焼き、鶏のから揚げ、ソーセージなど)は、リュックに入れて、牛首で尾瀬の景色を楽しみながら頂きました。
 この時期尾瀬を代表する花はニッコウキスゲですが、アザミや菖蒲などもきれいですね。
下界は真夏日が続きますが、この日の尾瀬は曇りで暑さは感じませんでした。
尾瀬ヶ原のニッコウキスゲはまばらでした。
逆さ燧、池塘に映った燧ケ岳です。
料理の美味しさで有名になった尾瀬小屋です。ただし到着したのは8時前でしたのでコーヒー(400円)を頂きました。燧ケ岳の伏流水で淹れら美味しいコーヒーです。
次の絶景スポットは沼尻です。ここは尾瀬ヶ原から尾瀬沼に登りついたところです。9時36分到着

 尾瀬沼の湖畔でランチを食べて、11時16分三平峠着。12時9分一ノ瀬着。12時30分のシャトルバス(1,000円)で大清水へ。大清水1時発のバスで尾瀬戸倉へ。戸倉に留めていたマイカーで帰京しました。東京からの尾瀬登山はマイカーが便利ですね。ただしマイカーの欠点は登ったところに降りてくる必要があることです。交通手段の色々な組み合わせを考えるのも尾瀬登山の楽しみの一つですね。
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天寿を全うする人が増えて宗教心が薄らぐ?

2024年07月04日 | ライフプランニングファイル
 今週初め親しい友人からお母さんが亡くなったという連絡を頂いた。ご母堂の享年は98歳だと伺っていた。何か気の利いた一言をお悔やみの言葉に添えようか?と考えてみたが、私の考えを押し付けても共感を得られないかもしれないと思って「ご母堂様のご冥福をお祈りします」という短いメールを送るにとどめた。
 お悔やみの言葉は紋切り型で良いだろうと思う。
 アメリカで働いていたとき、部下の親の訃報に接することがあった。そういうときの挨拶はきまり文句がある。一つはI am so sorry.(お気の毒様です)とかYou have my sympathy(お悔みもうしあげます)だ。もう少し長いお悔やみの言葉としてはYou have my depest condolence for the loss of such a wonderful person(素晴らしい方のお亡くなりに心よりお悔やみ申し上げます)という言葉も一般的だ。長くては英語に不慣れな人にはすこし難しいかもしれないが、お悔やみの言葉は朗々と申し上げるものではない。たどたどしくそして最後はうやむやでもかえって気持ちは通じるというものだ。
 さて本題に戻ると私の母も99歳でこの世を去ったが、この年まで生きると見送る側の未練はかなり薄くなる。「長い間よく頑張ったね。もうゆっくりお休みください」というのが正直な気持ちだった。ただこれは私の個人的な感情で、世の中には自分の親にはとにかく長く生きて欲しいと思う人も多いと思う。従って安易に自分の気持ちを押し付けるようなお悔やみの言葉は避けた方が無難だろう。
 ただし一般的に考えると、天寿を全うする人が増えたことと宗教心の薄らぎは比例していると思う。公衆衛生や医療が未発達な時代では、天寿を全うする人が少なかった。だから死んでいく人やその家族には「なぜ自分は天寿を全うすることなく死ななければならないのか?そして来世はどうなるのか?」という説明が死の恐怖を緩和するために必要だった。
 その説明を担ったのが宗教だった。
 しかし医療の発達などで人の寿命は伸びて、天寿つまり生命体としての寿命の限界に近づきつつある。こうなると死んでいく人やその家族に無理なく死を受け入れることができるようになりつつあると私は考えている。
 だから終末期や死後に本人や残された家族の死の恐怖を緩和するための宗教の役割は著しく低下した。
 では天寿を全うして死にゆく人はみな従容として死を受け容れているのだろうか?
 詳しい調査をしたわけではないが、自分の限られた経験をもとに話をすれば、充実した人生を送った人は、静かに自分の最後を受け容れることが多いと思う。つまり天寿を全うしたと、本人と家族が納得するには、物理的な寿命の長さに加え、人生の充実度つまり質の高さが必要だと思う。
 量と質の面で満足できる人生を送った人には、エールを送りたいのだが、
 まだそのような言葉は広く普及していないようなので、他人に使う場合は要注意かもしれない。
 さて天寿を全うする人が増えたことで、宗教心が薄らいだと書いたが、より正確には、葬式宗教に対する宗教心が薄らいだというべきだった。
 つまり人生の質を高めるような宗教あるいは哲学、つまり有意義な人生とは何か?ということを教える先人の叡智を教え学ぶ仕組みは、今こそ必要なのだろうと私は考えている。
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